天竜杉と桧の椅子/杉桧が美しく軽いアームチェア
数年かけてより良く仕上げて来まして、これならおすすめしたい、というレベルになったと思います。またウッドデザイン賞2021 木製品分野 入賞しました。
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数年かけてより良く仕上げて来まして、これならおすすめしたい、というレベルになったと思います。またウッドデザイン賞2021 木製品分野 入賞しました。
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昨年ちょっと時間もあり「浜松市天竜材流通・販路拡大事業補助金」を使って、 杉材で椅子などのデザインと試作をしていた完成品が間もなく出来るのでイベントを行います(事業報告に必要でもあり。。)
先日引渡しは終った2件ですが、家具の発注やらの関係でやっと納品全て終りました。
余り書いていないので良く分らないと思いますが、一応うちでデンマークの家具と照明を扱っています。基本的には施主さん向けですし、それで儲けるつもりは全くなく、設計させて頂いた所に僕の好きな家具を使って頂ければ嬉しいなという延長で扱い始めてしまったのです。が、家具だけの注文も受けない訳ではありません。笑
これは初めてのケースですが、ダイニングで食後もゆっくりとされるためにソファを使い、テーブルはそれに高さも合わせてつくりました。ので天板高さは結構低いです。
座らせて頂いたところ、このソファの座面が平らでしっかりしていることもあり、とても良い感じでした。ちなみにテーブルの奥の白い引戸の中には調味料が(たくさん)入っています。
これはうちの事務所にあるのと同じ3人掛ソファですが、座面が平らで奥行きも深く、足を乗せてしまったりコーナーにもたれると落着くので、ソファーがあってもそれを背もたれに床に座ってしまう事が多い日本人には向いていると思って、デザインもどこからみても良いので好きです。
ダイニングは丸でつくり、椅子も僕の一番おすすめのものですが、座を落着いた赤革にされたのでちょっと可愛くなりました。Yチェア(同じ作者ですが)なんかよりずーっと座り心地が良いですし、とてもしっかりしている割に軽く、長く使える椅子です。
家具は座り易い事はとても大切ですが、その場所に相応しいデザインかどうかという意味で僕はこれらを好んでいます。つまり、もっとハードな(鉄骨とかコンクリートとかタイルとか)な空間ならもっとシャープなものが似合うとは思いますし、家具単体としてはそんなものでも好きなものは色々あります。
おまけで、最近買ってしまったUSEDものですが、少し前に生産中止になってしまった形で、それもこの材はその前のメーカーのもので、デザインもとてもシンプルなのに凝っていて美しく。。
でも定価がかなり高かった、つまりつくるのが大変だったから余り売れなかったんでしょうか。。手工芸的な価値がどんどん鑑賞の世界になってしまい実用から遠ざかって行くのを悲しく思います。
でもこれを見ていると、設計への創作意欲を高められる気がします。
と、久々に家具でした。
先日少しだけ触れましたが、最近家具の事余り書いてなかったなあと。
僕がこれらのDanishの家具が好きなのは自分の設計と何か共感するものがあるからで、結果こうやって納まってくれると僕には違和感が無く、裏返すと他の家具たちでは違和感がちょっと感じられます。
何ていうのか、「自然体」なんですよね。
といっても現代のものではなく、これらの何十年も前にデザインされたものが好きです。
でも自然体な分、変なデザイン的なアピールもないので、何だか物足りなく感じたり、これがなんでそんなに高いの?と思われる方も多いでしょうし、きっとそういう感性の方は僕に設計依頼されないでしょうから、まあ偏った世界だと言われればその通りでもあります。笑
ちなみにダイニングテーブルは最近はずっと僕が描いた図面で家具工房さんにつくってもらっていて、ダイニングテーブルは新品ですが、他のはUSEDで、でも新品より深みは出ても悪い感じはしません。
それってでもつくった側にそういう時間の経過に対する強い意志がなければ結果そうはならないと思っています。
まあ能書きは程々に、見て何か感じる方は、せっせとお金を貯めて買ってください。笑
車なんていくら格好つけてお金注いでも10年も使わないけど、こんな家具はきっと一生使えます。
って説明をすると結構納得してもらえたりもしますが。
年末に竣工した住宅に納めたダイニング家具ですが、小さなお子さんの椅子としては良くある高さの変えられる椅子も選択肢でしたが、あれも結構邪魔になるし、すっきり見えないので、、とこのモーエンセンのベンチをご提案して納めましたが、小さなお子さんにもうまく使ってもらえているとの連絡を頂いてホッとしています。隣に座って食べさせたりもしやすいし、と思っています。
まあ、このベンチは決して安くないし、素っ気ないデザインなので、なんでそんな高いの??と思われるかもしれませんが、僕はとても清廉な美しい椅子だと思うし、作りも材料も丁寧です。
そんなところが自分の目指す建築に重ね合わせられるので、事務所にも中古を1つ置いてあります。
結構事務所として家具に出費してしまっています(笑)、が、良いと思うものに日々接する事が何より大切だと思ってます。だったらスタッフの給料でも上げてやれよ!とか責められそうですが。
家具もひとつの道具、と言えば道具ですが、たかが道具、されど道具。
道具って文字、不思議だなあとちょっと調べたら、もともとは仏道修行のための用具の事を言ったようです。決してただのツールとは違う深さがありますし、やっぱり大工の世界でも道具というのはとてもとても大切なものですよね。
自分の生き方にとって不可欠なものというか。。
すべての「もの」について、本来はそういう気持ちでなければならないようにも思いますが、今の世の中、何万個でも再生産できるようなものだらけで悲しいばかりです。
ぼくらは壊れたら交換すれば良い歯車なんかじゃない。
もっと思い込めて行きて、そして「もの」たちに向かい合ってゆきましょう。