新国立競技場の審査結果。良いのか?
- 2015.12.28
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先日結果が発表され、A案が選出されましたが、どうにも納得ゆかない事が。。
採点結果を見れば分かりますが、Aはコスト、工期で32点上回り、施設計画はB案が24店上回り、、施設計画つまり建物の質はB案が大きく勝っていて、主に工期短縮、という項目で逆転されているという内容。でもどちらも同じくらいの工期を提示したはずなのにまず何故?というところと、あと、結果を受けて、隈さんが勝者面して報道されていたりしますが、設計では大きく負けたんですよね?大成建設が勝っただけじゃないですかねえ??大成建設はザハ案の時の施工者のスタンド工区の施工者に決まっていて、そのときに資材や職人を抑えてしまっていたのでそれを使わせないといけなかった、という裏話もあるようでそれもとんでもない事ですが、それよりも、ただでさえ2案から選ばざるをえないような状況にしておきながら更に劣った案を選定した、というのはいくら何でもダメだろう?と思いますし、そもそも案が出る前から僕は隈さんの案に決まらない事を祈っていましたが、やっぱり案を見れば分かりますが、集成材を大々的に使って、それが日本らしさ?おいおい、という感じです。
ザハ案の時もそうでしたし、今回のイメージも、「鳥瞰図」が大きな誤解を与えているように思いますが、誰が鳥瞰するのですか?僕らは自分の目の高さでしか建物を感じませんがザハ案も鳥瞰で選ばれたような感じが実際はとても巨大であの環境にそぐわない、となりましたが、今回もメインな画像は鳥瞰ですが、目線のアングルで見て頂ければ、隈案は無理矢理木をと緑化を足しただけじゃないか?それもこれって5年も経てばメンテを余程しないと見苦しくなるのでは?とも思います。一方の伊東案は好き嫌いあるかと思いますが、純木製とあるので、丸太を使う?のかな、ご存知の方なら分かると思いますが、ずっと日本らしいしオリジナルリティと強さを持ったデザインだと思いますが。。
昔は設計界は、安藤さんに逆らっちゃいけない、みたいなところありましたが、それが隈さんに変わったんですかね?こんな状況で、伊東さんが苦言を呈したら「負け惜しみ」とケナされてますが、僕は、伊東さん、案はあなたの勝ちなんですから!と言いたいです。
さて、今日は午後から事務所の大掃除をして、これで仕事納めです。
春には竣工物件が重なってしばらくバタバタしますが、ひとつずつ、丁寧に完成、引渡しをしてゆきたいと思います。
それでは良い年をお迎え下さい。