The Impossible

  • 2015.06.12
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Webサイトをリニューアルしまして、ブログもこちらに移転し、初めて投稿です。
最近も旧作DVDは何となく見続けてはいましたが、これは余り良い意味でなく思う所があったので取り上げました。

スマトラ島の津波に遭遇した旅行者家族の物語ですが、津波の恐ろしさの表現とかはすごかったですが、つまりは西欧人の自然災害に対するスタンスが透けて見えて来て、どうも気持が悪かった、というのが要点です。

この家族が最後は生き残り、再会してハッピィエンドなのですが、たまたま旅行に来ていてとても不運だったけど、家族が力を合わせて乗り越えた、という描き方の中に、自然なんて気まぐれで迷惑な奴だけど、人間にはそれを乗り越える叡智がある、という人間中心的な描き方をしていると、僕はとても感じましたが、多分それは僕自身がこの歳になって特に、人間なんて自然の一部でしかないし、もちろん僕ら個人もその一部でしかないと強く思っているからなので、皆さんはそんなこと感じないかもしれません。
それの何が悪いのさ?と言われるでしょうけれど、その人間中心的な考え方、つまり人間が世界をコントロールし得るんだ、という発想が、例えば原発や、世界中の環境悪化の危険の歯止めを効かす事ができなくしてしまい、恐らくいつか人間は自滅するしかないんだと思っています。

じゃあどうすればいいのさ?と聞かれれば、やっぱり僕らは所詮自然の一部なんだから、という謙虚な姿勢で、この津波しかり、かなう訳がないんだから、いかに自然を受入れながらその中で生きてゆくべきかを考えるべきで、だとしたら原発や様々ないつか人間の手に負えなくなるかもしれない技術はやめなければいけないと思います。例えば自動車は、僕らのコントロール下にあるか?と言えば世界の経済のためという名目で世界中に道路とともに増え続けているんだから、すでに手に負えないしいつか大変なツケが回ってくるという事は、冷静に考えれば分かると思います。
流行りつつある?IoT(Internet of Things)も同様、そんなものに囲まれたら毎年何かを買い替える、つまり廃棄し作り続けるしかない世の中になるんだから、それがエコにつながる訳はないだろ?となんで誰も言わないんだろうか?

まあこちらに移っても相変わらずですが、今後ともよろしくお願い致します。