長谷守保 建築計画

Ss邸



現場も順調に進み、ガルバリウムの外壁に、木製デッキと木のルーバー手すりがつきました。
画像では分かりにくいですが、建築主さんもご覧になって、全体の中では部分的であれ、木が見えることによって雰囲気がとても優しくなる効果は感じて頂いたメールを頂きましたし、実際見ると、無機質なガルバリウム鋼板の全体の中で、ムクの木の部分がとても映えて感じます。
いつも悩みます。
メンテナンスが楽にして欲しいと言われるし、しなければいけないなあ。。
でもメンテナンスが楽とか、機能性とか、そんな事ばかり言っていたら、「心」のない建築にしかならないなあ。。
でもバランスというか、適材適所というか、ここは便利でいて欲しいと思うところもいろいろあるけれど、ここは是非この素材でいて欲しいとか、この形でいて欲しいとか。
それは綱渡りのようで、散々考えてバランスをとったつもりが、不安になってまた悩んでみたり、現場に入っても細かな変更を繰り返してしまったり(本当は良くないのですが)。。
「建材」と呼ばれる既製品を組み合わせるだけの設計ならこんな悩みはないですが、自然の素材を使うと、どこまで考えても、どこかに悩みを持ち越してしまいます。
でも、それが「深さ」であって、深い海み潜るのがぼくたちの仕事で、最初から浅い、底が見えた海に潜るのは、既製品の住宅みたいなものですね。
あと一つ思うのは、メンテナンスが不要な材料なんて、当たり前ですがどこにもなくて、でも「建材」とかは、メンテナンスが楽なように思われてますが、それは皮を一枚剥げば無惨なものです。
表面をとりつくろったモノは、そのうち化けの皮がはがれます。
でもそんな建築はつくりたくありません。
傷がついても、こすれても、「そのもの」であってほしいしそうありたい。
でも、自然素材の「適材適所」は本当に難しい。
それは単に耐久性があるとか強度があるとかだけでなく、組み合わせとして「美しい」と思える適材適所も求めたいと思うと、まだまだ自分は未熟だな、と日々思います。
でも、悩んで悩んで描いた図面が形になって、思ったイメージが形になると、本当に楽しい仕事だなって思う日々でもあります。

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On 1月 23, 2008
by hase
in けんちくーしごと

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