長谷守保 建築計画

informal


少し今更感もありますが、やっぱり自分が読みたいと思った時でないと素直に読めないですし。。
この10年以上の建築デザインの傾向を象徴する方かもしれません。建築家とコラボレートして思いもよらぬものへ至ったりする構造家。
流行った言葉ですが、「フラクタル」。樹木や海岸線、腸の中なんかは、遠くで見た形ではある程度直線に見える部分もズームしてゆくと、同じように相似的な曲線に、更にズームしてもかなり限りなくそれが続く、という概念。裏を返すと生命体も海岸の形もあるルール(生命ではDNA)に基づいて出来ている訳で、そのルールは、ルールである限りそれほど複雑ではない(はず)。でも出来上がるものは多様だし、どれ一つ同一ではない。
そんな概念を建築にも応用して、というのはコンピューター解析技術の飛躍的な向上とともに随分なされてきた結果、20年前と今では特に大きな建築ではその複雑さにおいて大きな違いをもたらしています。
X-Yグリッドの幾何学を追求してできるのはパルテノンでありミースであり、「フォーマル」。フラクタルのような幾何学を使う事によって生まれる生命のような多様なあり方が「インフォーマル」とセシル・バルモンドは呼びます。
僕ももちろんそんな大きな可能性はとても素晴らしいなと思いながら、しばらくは見て見ぬ振りをしてしまってきたのは、それでもやっぱりフォーマルな建築に惹かれるから。
また、インフォーマルのやり方は恐らく大きな建築、フォーマルで処理すると退屈になりかねないようなものにこそ使うべきだと思ったりもするからです。
でも書かれているように、インフォーマルはフォーマルを拡張した(含む)概念であるので、遠ざけて考えるべきではないな、というのが今の気持ちです。
今少し時間があるので、ちょっと自分のこれからの方向を整理しようかと思ってます。

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1件のコメント

  • 2011-06-27 @ 12:03 PM
    Moriyasu_Hase

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    ベーレンスの話、面白いですね。
    それに対して、セシル・バルモンドは、「More is different」という物理学者の言葉を引用していますね。

    「顔が全部違う」の話、確かにすごく良いです。
    言葉もそうです、良く喩えられるサッカーでも何でも、シンプルなルールがあるからこそ、結果が恐ろしく多様で深みのあるものになるんですよね。

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On 6月 22, 2011
by hase
in けんちくーよむ

1 Comment

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