Ab邸
- 2007.12.10
- BLOG
現場も、様々な職種が入り、賑やかになってきました。
現場もいろいろな資材などがあったりで、少しゴチャゴチャして見えますが、活気があって現場に行くのも楽しい(緊張感の中ですが)感じです。
外壁の左官下地や、今回の住宅のポイントでもある外部の木製サッシュも(ガラスはまだですが)ついていました。
そろそろつくのは分かっていましたが、「隠し框」といって、建具が内部から見えないような納まりにしているので、内部から見ると、クレセントだけが枠から見えていて、もちろん大きく開く窓なのですが、木製枠だけがあるように見えます。
これは木製窓としても気密性を高める目的もあれば、本来、内部と外部をつなぐ開口部に、「アルミサッシュ」があることで、いかにもそこが内部と外部の境界であり、性能が高いにしてもなんで住宅の中にアルミという材料がなければいけないのか、という素朴な感覚を満たすためにも、今回は木製建具をこのようにつくることにかなりのエネルギーをかけました。
設計者の私でさえ、一瞬窓がついたのに気がつかないというのは、上記が成功した証拠だと思っています。
上の画像の中で、斜めになった大きな開口部の外は三角のデッキとなり、2階リビングと東側への景色をつなぐ意味でも、木製建具が上記のように存在感を隠す効果と相まって、とても大切な場所です。
今後、内装も仕上がって、足場もはずれるのがとても楽しみです。
棟梁や現場の監督さんたちも、とても大変な現場ですが、設計者のこんな思いを感じてくれてか、とても前向きに取り組んで頂いていて、現場はこうでなければ!!と感じさせてくれます。
ここに住まわれる施主さんも、この土地も、この住宅をつくって頂いている棟梁たち職人さん達も、そして私やスタッフの設計者も、「私たちだけ」「ここだけ」というかけがえのなさの中でこの住宅に関わり、引き渡し、住まわれてゆきます。
そんなかけがえのない住まいをつくるための触媒になるのが私の仕事だと思っています。