饗宴/プラトン
- 2020.09.08
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何しろ驚くべきは2400年程も前の人々がこんな議論を交わし、そしてそれが今日も読むことができる、ということですね。
内容は、「エロス」一方では男女の性欲でもあり、他方、真に美しきもの、善きものを求めようとすることでもあり、それについてプラトンの師であるソクラテスやその周りの人間が、饗宴(食事の後の飲みながらの議論)でエロスについて議論をした様子を記したものです。そして、大勢はエロスとは、美や善を求めることだし、一番最初に生まれた神でもあり、もっと敬われるべきだし、美しく善きものだ、と結論づけかかったところへ、最後にソクラテスが、そもそも美しく善きものなら、なぜ美や善を求めるのか?いや、美しくも善くもないのではないか?ただだからと言って醜い、悪いものでは決してなく、醜、悪から善、美へと向かう途中のものなのだ、と喝破する。つまり、より美しく、善く在らんとする意志、だから知を愛する「フィロソフィア」に繋がる、ということですね。
てな感じで、今の我々には何も目新しい議論ではないと言えますが、でも2400年前ですよ。それにもっと大切だと思うのは、こういうとても根本的なことに、素直に、というか真面目に向き合い、語り合う、という姿は、現代価値観も正義もない様なクソみたいな状況から見たら、とても美しいな、と思うところです。
そんな素直で真面目な議論ができる仲間が欲しい。語り合いたいことは沢山あります。
国家ってなんだろ?貨幣ってなんだろ?学ぶってなんだろ?芸術ってなんだろ?建築ってなんだろ?労働ってなんだろ?人間ってなんだろ?
そして、この世の中に僕たちが生まれてきたことに何か意義があるとしたらなんだろ?