貧乏はお金持ち/橘玲
- 2023.06.22
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少し前の本で、今ではよく耳にする内容なので今さらだけど、少し思うところがあり。。
「格差社会」が本当の強者と弱者の差として現れてしまうことは社会主義でもない限り当然のことだと思うし、そうであれば、真面目に努力をすれば、その分くらいは弱者から逃れられるはずだけど、そうでない理由はなんなのか???それは「既得権益」
二世議員や、大企業や、その血族や、、というのもあるけどそれは妬んでも仕方がない面があるけど、筆者の言う大きな問題は、終身雇用された団塊世代が、若者世代に対して持つ既得権益。
そして日本の失われた20年やらも、結局その既得権益を守るしかなかったために避けられなかった。
だからこれからはサラリーマンにしがみつく、なんて生き方は世の中を良くもしないし、あなたをに希望や幸せも与えてくれない。
本書はそんな「雇われない生き方」の指南書だけど、最初に書いた通り、本書は2011年で結構売れたからか?今ではYouTubeなんかでもこんな論調の話で溢れているから、まあそこは読み流したけど、最後にちょっと大切に思える一文があった。
本書は日本の社会制度の中の、弱者に有利にできている部分を利用するような話なのだが「読者の中には国家を道具として利用することを不謹慎と感じる人もいるだろうが、そうした『正義』が既得権を守り、不平等を固定化すると言うことは指摘しておきたい」と。
つまり上に書いたような「既得権」は決して正義でなんかないのだけど、日本という国の中であまりにも大きく肥大して社会を動かす側になっているために、正義ヅラをしているのだから、それをぶっ壊すために利用できるものはした方が良い、ということじゃないかと。
どの世界もそんな既得権が蔓延り、努力が報われず、本当に良いものが実現しにくい世の中になっている。住宅の世界で言えば、建築条件付きなんて独占禁止法違反なのに業界の力でなくならないし、ハウスメーカーのCMなどはイメージで人々を惑わせるだけだから禁止すれば良いし、そうすればあんな巨大な会社は保てないし、高いのに軽薄な住宅地なんて生まれにくくなる。はず。
世の中そんなことだらけで麻痺していると思うけど、政治家含め、真面目な専門家たちよ、そんな既得権を少しずつでも壊してゆこう!