豊橋の家/竣工写真

  • 2025.11.14
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本日無事引き渡しが終わり、ご夫妻やお子様も、早く引っ越したいと大変喜んでいただいています。
奥さんは、ご結婚前の、あつみ食堂ができた後に私の設計とのことでご連絡いただいて、何度もオープンハウスに来ていただいたりしていました。
その後ご結婚され、しばらくして家を建てたい!となり、一緒に土地探しを始め、最初に気に入った土地は事情があり断念し、しばらくしてこの土地を見つけてこられました。

まだ若いご夫妻で土地からのご予算の中でいかに土地の予算を抑えるかがまず重要で、この土地は変形して、道路や周辺とも高低差があってハウスメーカーなどでは安易に土止めして数百万飛ばしてしまうのを、慎重に設計すればそこは最低限の費用でできるので、とここに決まりました。平屋では収まらないので子供室のみ2階にしてますが外観は平屋っぽい。道路側が南なので普通は2階の南の窓を設けると、こういう屋根にはならないけど、それじゃあつまらないし、と色々考えまして。。

2階の南側をLDKとこんな風に繋げて、南の窓の代わりに内部をダーンと繋げて、天井が連続しています。僕はこれがやりたかったのですw

キッチン側から。庭はいつもの板塀で囲われて、広くないけど落ち着いた庭になってます。

子供室との間は音や熱を防ぐためにガラスを入れて、一部開くので風も通せます。

もう一つの子供室より。南に窓はなくとも、こうやって明るさは十分入ってくるし、何より空間が、というか家族がつながった感じはとても楽しいと思います。
大胆な案だとは思うけど、実際ご夫妻もお子さんも大喜び?なので設計者の独りよがりでは決してないと信じてますし、それでは絶対にいけないと思っています。

2階は収納が足りないなあということで階段上を有効に使ってロフト的な収納。
引戸の上が斜めにカットされているのは屋根/天井を無駄に高くしたくなかったのでギリギリの設計で、既製品では無理でも製作すればこんなことも可能。

お隣の擁壁側をプライベートな庭にして、奥に洗面とお風呂があります。


お風呂と洗面。いつものように窓が全面ですが、内部を調光で暗くして、外の植栽灯をつけてあげると、中はそうそう見えません。が、ブラインドはついてます。

夕方の内部。天井がつながってゆく感じがより分かるかと。最近平屋の水平な天井がつながってゆくのをずっとやっていて、飽きたわけじゃないけど、新たなバリエーションとして、斜めにつながってゆくのも(設計は少し難易度上がるけど)新たなオススメになりました。

庭からの夕景。赤身で節のない杉で揃えているので、上品になります。コストダウンのためでも節だらけの木なんて使うものじゃないですよ。
実際ここも、ご予算は結構厳しい中でここまで実現しています。まあ、施工者さんのご協力も大きいですが。

まだお子さんたちは小さいですが、この家で育てば、心も強くまっすぐ育ってくれる、と楽しみにしておきます。
大自然を目の前にすれば、誰しもが心洗われると思いますが、良い素材と良いデザインにはそういう力があるのです。

実は昨日も昨年作った家の1年点検に行ってきましたが、ご夫妻とてもニコニコ楽しそうに、感謝していただいて、設計中、施工中、大変なこともありましたが、全てが報われるし、僕のことより、大きなお金を出して、ずっと住まわれる方が、そのように感じて日々を生活されること、それが本来目指すべきところだと思います。