設計者の独立性
- 2014.12.15
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工期とコストに追われると、現場はトゲトゲしくなるのはまあ仕方ないし、緩いコストで消費者を欺いて温くやるべきじゃないという信念なので、やはりたまに現場では喧嘩したくなる事も起きます。と今もとある事があって打合せをして来て、疲れたなあーとこれを書いてたりしますがw
本当に良いものを、つまり質も高く、かといって無駄なコストをかけずにつくるためには、設計者の独立性が保たれていなければいけない、というのが昔からの持論ですし、正面から反論できる方がいたら聞きたいものです。
独立していない例を挙げた方が分かり易いですね。
いわゆる設計施工。会社として予算を聞いて受けるわけですから、もちろん会社の儲けを確保して、無理のない工期や仕事など、つまり厳しい所にあえて近づかないように、誰でもなりますよね。まあ藤森照信さんやたまにそれに類する方がいるじゃないか?と? まああれは趣味の世界ですから同じ土俵じゃありません。竹中工務店など設計部がとても良いと思えるものを作る事もありますが、まあたまには予算度外視でも突っ込む仕事はごく一部あるものでしょう。
建築家をエサに仕事をとって施工をしようとするシステム等。私も一時期やってましたが、「設計変更は3つまでしかしないでくれ」なんて訳の分からない事を言われたり、技術もないのに高い金額を取ったりする現実を見て、まあ所詮金儲けのシステムだなと。
あとは、建築主の言うがままに、ポリシーもなく設計をする設計者。まあ論外ですね。
ただ、良くないといいつつも上のが主流派になるには訳があって、設計者の独立性、とかいうと結局一匹狼的になってしまい、社会に対する影響力、アピール力、あとはお互い切磋琢磨するような環境が作りにくいから、能力や理想は高くとも仕事にならないか、もしくはそのうちその理想も堕してしまうか、というケースが多いんじゃないかと思います。
まあそんな偉そうな事言いながら、現場で色々あって、あーくそー疲れたー。なんて言ってる僕もまだまだですが、でもくそー負けないし、曲げないぞーとだけは思ってます。
またこれから設計者として独立してゆく皆さんには、自分なりの強い美学というのを是非持って頂きたいと思いますし、その反対は、設計のマニュアル本みたいのに頼ったり、いろんな知識をパッチワークすれば良いものができるなんて、決して思わないで欲しいと思います。
特に設計施工の方にそういう面が強いですよね。喧嘩売ってんのかって?w
まあこうやってたまに毒を吐いて、その分自分が堕さないようにという戦略です。