色々な表情をもつ平屋/竣工写真-内部
- 2025.04.18
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引き続き内部です。
リビング空間からこの中庭は北向きで一般的に言えば何故南に庭を作ってそちらに大きな窓をつくるのでしょうけど、住宅地などで庭先の距離がない家はたいていカーテン閉めっぱなしだったりして、そんなの庭の意味やそれこそ一戸建ての意味があるのか?浜松のように土地が広めだから言えることではあるけど住むー棲むというのはその場所に根付くことだからやっぱり庭と家は密接でなければならない、と思う。
そのためにはこの位置にこんな感じの中庭と作るのが一番と思って、プランは散々作ったけど実は最初の提案に近い感じに戻りました。やっぱり最初のインスピレーション的なものが一番本質を掴んでいたりするのでしょう。そしてその最初の案でも左に写っている丸い壁があり、動線としての優しさと見た感じとしても良いアクセントになったかと。その裏の浴室にもこの形が生かされてます。
その代わりに南は高窓を連続させて冬のほしい日射は取り込みつつ道路などへの視線はほとんど気にならないようにして、この天井が内外ー中庭に広がってゆくからか、実際より結構広く感じるように思う。
単なる渡り廊下じゃ勿体無いから、本をたくさんお持ちということで大きな棚を作りましたが、杉板を大工が組み立てているので費用は結構抑えられつつ、良い雰囲気になったかな。
北側は寝室棟でこちらは南面して中庭の緑も楽しみつつリビングなどとも距離はとりつつ気配を感じられるような構成となってます。
今回の植栽は中庭での木に囲まれていたりこうやってすぐ近くに見えるので枝振りや繊細な感じなども大切だったのでご夫妻と実物を選びに行って、なかなか良いイロハモミジなどが見つかって、結構僕も気に入ってます。
浴室洗面用の小さな中庭。板塀でしっかり囲って、大きな窓からこちらもスレンダーなイロハモミジがなかなか格好良い。浴
室の壁の壁がアールになっていて楕円型の浴槽がよく馴染んでいて、物干し用のデッキがあって、お風呂上がりにビール飲んだら美味しそう。
ご主人の趣味部屋?贅沢ではあるけど人生がとても長い時代だから、いつまでも毎日楽しく生活でき、旅行や食事でも外に頼らなくても日々を満たされるようにするのが、本来の良い住まいの在り方だと思うから、せっかくの高い買い物だからできる限りの贅沢も必要なのだと思います。
最後に夕方はこんな感じでしっとりと。以前から杉柾目の床を無理をお願いして作ってもらっていたけど幅がどうしても小さくなってしまうのを乗り越えたくて他のルートで幅広のものを使ってみたら、やっぱり良い感じ。リビングは赤で揃え、他は源平が入っているけど、それでも板目よりずっと品が良いし、天井は板目だけど竿縁もあり雰囲気は出るし、それとバランスを取るにはやっぱりこのくらいの材でなければ、ということで今後の標準となる??かな。
先ほど無事お引き渡しをしてきたのですが、完成まではメールや打ち合わせで本当に細かく頻繁にやり取りさせて頂いて、仕事以外のお話はなかなかできなかったので、近々お礼も兼ねてお食事にお誘いいただけるようで、大変楽しみにしております^-^
私に依頼いただける方は贔屓目なしに、人としても魅力的な方が多いので、本当はいろんなお話をしたいと思いつつ、こうやって仕事に追われてその時間もなく、終わったら次の仕事に追われて、、となってしまうのは、より完成度の高いものを作るためには仕方ないことだけれど、もっと無駄なく集中して仕事をして、そんな余裕も作らなければ、と思う引き渡し直後の心でした。