素直な2階建て
- 2009.12.29
- BLOG
失礼だけど、普段その辺りに建つ住宅とか見て、なんでわざわざこんな形や色にしなければならないんだろ??ってその意図のわざとらしさが理解できない事が多いのですが、それを設計した方にはきっと僕がつくっているものも理解出来ないんだろうから、それはお互い様なのかな。
僕はたまに書いている通り、年々更に、素直に自然に、恣意性を消した設計をしたいと思っています。
でもそれは、ありふれた過去の繰り返しや、時代性に無批判な事では決して無い事は前も書いた通りです。
でも敷地や要望に何か特殊性があると、どうしても結果、その特殊性から導かれた回答になるのはそれは自然だし、設計としては面白いけど、それでいいのかな??と感じる所もあったりします。
そんな意味で、この住宅はより素直で、違和感の無いものかもしれません。
ただ逆に言うと、それは「ありふれた」ものになってしまいがちな面を持っているかもしれません。
やっとだいたいプランは煮詰まってきたので、あとはこれからの素材とディテールと細かなプロポーションをいかに整えるか、という設計者の力量にかかってくるのですが、冒頭で書いた、僕が違和感を感じるデザインというのは、そんな繊細なコントロールではなく、もっと大味な、それこそ店舗?というようなやり方なのかな、と思います。
まあ価値観はそれぞれ。
政治と一緒で、時間が過ぎてやっと、その本当の価値が評価されるものだと思いますし、その時間に耐えられる設計をいかにするか、それが本当に難しいことです。
そんな意味で、今の「エコ」という商業ベースのかけ声は、本当に憎むべきものです。