竣工写真/緑地に開く家
- 2021.08.10
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オープンハウスと撮影終わりました。暑い時期のため植栽が秋なので庭が殺風景ですが西側に立派な緑地帯があり、それが今回の設計の軸となりました。
平家に見えますが左上のガルバの外壁部分に子供室があり、後で出るように西の緑に思い切り開く代わりに平家から伸びてきた屋根で包みつつ側面もガルバで包み、存在を少し消しながらメンテナンスがかかりにくいようにしました。逆にいうと、2階部分も1階と同じデザインにしてしまうと、形もごちゃごちゃ見え、作るにも手間とコストがかかり、屋根に跳ね返った雨が外壁を汚し、となってしまうことを避けたかったのです。
日照も必要なので南の庭に開きつつ、西の緑地にも開いていますが、向こうは人も歩けるためいつもの板塀で囲っています。
手前の柱は2階の子供室を受けているのですが、平家で切妻形状の部分に低い平らな部分が貫入することで、一室空間の中にも雰囲気の違う場所が生まれています。
こんな敷地ですから2階リビングももちろん考えたのですが、やはり生活のことを考えて2階は子供室だけとした結果、こんな感じでとても気持ちの良い場所になり、まだお子さんも小さいですから当面は第二のリビングとしても使われるかと思います。
でもやっぱりこういうちょっと力強い自然が窓の外に広がるって、なかなか贅沢で、普通の住宅では得難いことですよね。
今回は旗竿敷地で道路から姿が見えにくいのもあり、外観というテーマより、内部空間の繋がりと、それがどのように緑地に開かれるか、ということがテーマとなった結果もあり、廊下部分がスリットのように伸びてゆき、そこに玄関や階段が繋がり、光や風が抜けるような設計にしました(写真ではわかりませんが、、)。
あと、ダイニングの椅子は先日できた杉桧の椅子を持参して並べてみましたが、良い感じだなあと自画自賛しておきます。
道路と旗竿から続く東面のアプローチは、外観が道路から見えないのもあり重要なのですが、ランマ窓をこんな風に配置して、外から内部の構造がちらりと見えつつも視線は全然通らないようにしています。
歩いてワクワクする路地のような、というか、まあ良い感じのチラ見せ、というか。
ご覧の通り、素材やディテールや、いつもの繰り返しのようなところが多いのですが、上記のようにこの敷地などの条件に応じて生まれた変化によって、これらの写真で見る以上に一軒一軒違った住まいに仕上がっています。