税のタブー

  • 2025.04.27
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「タブー」と言うほどヤバい内容が書かれているわけではなく、むしろ日本人は税について考えることがタブーと思わされているという内容で、税について考えさせられる良書。
給料貰っていれば知っている源泉徴収ー年末調整。でも小さな会社をやっている側の僕でもあまりちゃんと考えずに形式的にやってしまっているしもらう側のみなさんは尚更だと思うけど、つまりそれが税金への無関心を生み、ひいては政治への無関心、低い投票率につながっている。つまり、給与所得者が自ら確定申告をして何が必要経費かを税務署とやり合うような状況なら、間違いなく自分が払う税金について意識的になるし、税務署はそれでは困るから少し大きな控除をして文句が出ず、税金への意識が上がらないようにしている。

税金って公正な正義であるべき、と言うのは単なる正論ではなくて本来当然なのだと思うけど、僕らが無関心なところでいかに公正でない税制が行われているか?と言うのが本書の要約なのかもしれない。
特に政治団体はかなり税制優遇されていて、だからこそ世襲議員が蔓延る面もあるようだけど、その仕組みを変えられるのも政治家、と言う意味ではやはり彼らの都合の悪い「正義」は実現されない。
「特別措置法」なるもので年限をつけて税率の緩和などをしているのは住宅などでもそうだけど、結局業界への利益供与になっているわけだから、これも公正とは程遠い。でもその業界内にいれば、やっぱり無くなられても困るから、業界団体が政治献金をするのだろうし、政治献金は税制上もかなり優遇されているから蔓延るようだ。

固定資産税は国税ではなく市町村の大きな財源になっているけど、ご存知の通り、時価をベースに評価額が決まっていたりするから、ここは僕の勘ぐりだけど、土地や建物が余ってきている時代でも不動産価格が暴落されるとその財源が伴って小さくなってしまうから、なぜか不動産価格が下がらないのでは?と思った。タワマンバブルなんて本当に馬鹿げているけど、そんな面が影響しているのかも?
でも需給の中で決まるものだから、きっとそのうち(価値の見合わないものはその価値まで)暴落すると思う。

と、ちょっと?結構税金のことを考えさせられたし、冒頭のように考えさせないようにしている財務省などの思惑も、よりはっきり感じられるようになりました。
複雑な方法で税金を集め、さまざまな方法でばら撒きつつ自分達の身を守るのが彼らの仕事なのだろうけど、色んな意味であまりに無駄が多すぎる。
人手不足の世の中なら、役人を半分に減らしてその有能な人材を世に放ち、そうすれば大減税もできて、日本のためには良いことだらけ。単純すぎるけど、そう信じる。