甲斐市の家/竣工写真
- 2025.12.11
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丁寧な仕事をしていただいたのもあって工期が伸びて冬の完成となってしまい、少し寒い地域でもあり植栽工事を行えないまま撮影で、来年植栽後撮り直させて頂く予定。
昨年竣工したSn邸とガレージの感じは似ていますが敷地環境も全く違うのでまた新鮮な感じがしました。道路から多少奥まっているけれど力強い外観なので目立ちつつ、住宅にも見えにくいので「何?」という感じのよう。

ガレージ屋根がこんな大胆に伸びていますが、本体の屋根と連続させつつ屋根裏に結構な断面の梁や補強も慎重に検討しています。

いつもの水平天井がベースですがリビングだけ勾配をつけてみたいというご要望に応えてみましたが、これも空間に動きが出て良かったと思います。
キッチン周りってごちゃごちゃしたり、音や匂いも出るので、こんなふうに半分奥まった配置にすることでリビングダイニング空間がよりすっきりします。

まだ仮設トイレがありますがご愛嬌ということでw

浴室周りはいつもの感じ。南向きのお風呂というとみんな驚きます、と言われました。でもそれは以前の来客空間を(無駄に)重んじるという時代の名残でしかありません。

子供室は2つに間仕切ることができるようにして、収納や遊びの空間として低いながらもロフトにしてリビング側とガラスランまで繋いでみました。

積雪もある地域ですし夏や雨の日でもこれだけ大きいと本当に楽だし、車の劣化も本当に減りますよ。天井は無垢の杉で、普通は防火上ボードにしてしまいますが、きちんと駐車場としつつ木材とするこが建築基準法上も可能なのです。

キッチンは奥様のご要望でアイランド。手元が隠れないので大変ですよ、とご説明もした上でのご希望ですし、やっぱり見た目はとても良いですね。

この時間の天井のなんとも言えない陰影は、やっぱり杉材の天井と竿縁の為せる技。心が落ち着く居心地の良い場所でなければ家ではないです。

床材は少し前から使い始めた、幅が広めの杉柾目。結構気に入ってますが、その辺では手に入りませんw

夕方帰ると家がこんなふうに出迎えてくれます。
遠方の仕事であり、またご夫妻ともこだわりがお強いので、設計を受けさせていただくときには覚悟はしてましたが、やっぱり大変でした。でもなんとか完成して、お二人ともとても感謝していただいているので、もうそれで苦労は忘れられる感じです。
素材選定含め、他の誰かが設計できるものではないと思っているので、それを本当に望んでいただけるなら、近くのつまらない仕事よりずっとやりがいがあるので、今後も遠方からでもご依頼お待ちしております(?)