熊本ー八代

  • 2011.05.05
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最終日は電車と徒歩で。
まずは一応熊本城を朝とても気持ち良くふらついた後、前川国男さん熊本県立美術館/1977(分館は行き忘れた)
磯崎さんが前川建築は建築ではない(その意味では僕のもも当然建築ではない)というような事を書いていたような、、というのと違う次元でやはりこの朽ちぬ感じというのは一つの理想像だと思います。重いといっても権威を感じさせないという意味ではモダンであり、老いた建築と言えるかもしれませんが、そこにも当然価値はあると思います。
しかし細川コレクション展をやっていましたが、なかなか恐ろしい(良い)コレクションでした。僕ら雑草平民からすると本当に住む世界が違うのだけど、現代は平民でも見る事ができるのだから世の中の変わりようを感じますね。

伊東さんの八代博物館/1991。諏訪湖の博物館と並んであの時代の伊東さんの名建築で、構造解析が進んで来た背景が表現された先端ですね。でも諏訪湖もそうでしたが、やはり年月とともに金属は疲れが出るのが早く、僕はもともと余り塗装された鉄という存在が感覚的に好きでないからか、近くに寄ると好きになれない。。
あと、連休ですが利用も少ないというか展示内容が陶器とかで、建築とどうやっても合わない。まあこれはプログラムの話でもありますが、「博物館」という建築タイプとデザインの間をどう考えるべきかですね。

最後にまた伊東さんの八代消防本部/1995。
お馴染みの消防署のように消防車(以外と高さがある)を停める事などで広く高くピロティで持ち上げ結果、中での訓練風景が見えたり、全体が開放された広場のように見えたり、所謂近づきにくい消防署の殻を大きく破っていると思います。
コルビュジェや丹下さんのピロティよりも魅力的に感じ、上の博物館より建築としては良いと思いました。
近くに小さな伊東建築があったのでみて来ましたがちょっと悲しい事に。。
で、帰途へ。本当に良く歩いた。足がパンパンでした。
ちょっと4日間を振り返ると、いつまでも変わらない悠久な自然と人間のその時代の最先端の表現活動との間を動きながらその地域や美味しいものに接して来たのですが、変わるものと変わらないものが共存しているからこそ人間としての楽しみもあるのかなと。
以上でした。