津軽じょんがら節

  • 2014.02.15
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ふと手に取って見たのだが、言葉にならない重(苦し)さがあった。
言葉にするとその重さが飛んでしまいそうだけれど。
訳ありの男女が都会から波風吹きすさぶ青森の寂れかけた港町へ。

決して普通に住みたいなんて思える場所じゃないけど、その女の故郷であり、「アンタには故郷はないけど良いものよ」みたいな事を言い、最後は男はその村で生き生きと暮らすようになり、盲目の少女と深い仲に。「あの人にも故郷が出来て良かったわね」と女は去る。
まずは、一般的な、都会を中心とした「暮らし」というものに対して真反対の極にあるような場所を、荒れ狂う海の映像で強く印象づけられるのだが、その環境の中だからこそ生きる人々がある種の「強さ」を持たざるを得ないし、それが強ければ強いだけ、属する人間には強い「故郷」足り得るというのかな。
改めて、というか初めてそんな「強さ」を見せつけられた気がして、言葉にならないのかもしれません。
とても印象的だったし、良かったです。