気候危機とグローバルグリーンニューディール

  • 2022.12.12
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宮台真司さん、ご無事で本当によかったですが、しばらく前にyoutubeで宮台さんが触れていたり、帯にも書かれていたりしたのもあり読んでみた。
科学的、政治的、経済的、倫理的などなど、いろんな側面のある難しい話で、どの立場に立つかによって評価も変わるのは当然だけど、まず科学的な側面で、人間の化石燃料の使用により「気候変動」が間違いなく起きているのか?宮台さんはその懐疑論に完全に反駁される、とのことだけど、僕の理解がおかしいのか、それについては答えていないように思うし、個人的にはその可能性は高いかもしれないけど地震対策と同じで不安を大きく煽ることで、少しでそれへの対策を行わなければ、と庶民たちが思うように仕向けている面が強いと思っている。
ただそれをさておきも、流石に内容の充実した勉強になる本ではあるし、仮に気候変動が起こっていないとしても、化石燃料の使用を抑えて、新しいエネルギーに移行してゆくことは必要なことだと思う。つまり、今までの世の中は「化石燃料」と言う存在があまりに大きくなりすぎ、世界における利権や産業構造や、強い既得権益が蔓延ることで、世の中が停滞し、特に日本の成長が止まっているのはそんな既得権益にしがみつく奴らが多すぎるためだと宮台さんもよく言っているのだけど、その理由と、あとは倫理的に、何十億年?かけて作られた化石燃料を、数百年、と言う単位で使い切る、なんてことは、やっぱり理屈や効率がどうであれ、ふざけたことなんだと思ったりもする。
また化石燃料だけでなく、森林伐採、大規模畜産なども気候変動へ影響が疑われるわけだが、それらも「資本主義」が導いたさまざまな既得権益によって、やめるにやめられない状況を生み出してしまっていて、それらも打破されるべきである、と言うのは同じく同意するところだけど、それを唯一解決できるのが「グリーンニューディール」である、と言うのが本書の主張で、つまり国々が主導して経済政策?として取り組むことによって、一方では新たな「富」を生み出してゆかなければ強固な既得権益を打破したり、弱者たちの歩む方向を改めさせたりすることはできるはずはない、ということだけど、そこも納得させられるところではあった。そして「エコ」やらSDGsなどと理念的には繋がっているけれど、それらは綺麗事で、所詮大きな経済社会を変革させる力は備えていない、とまでは書いていないけど似たようなことが書いてあり、それは強くそう思う。レジ袋やゴミ袋の次元では何も変わらないということだ。
ということで、個人的には気候変動云々より、既得権益にがんじがらめの特に日本を何とかしたい、という理由で取り組むのも良かろう、と思ったけれど、それでもやはりソーラーはその手段には相応しくないと思う(設置や廃棄の問題など場当たりすぎる)し、取り組むのであれば強い思想を持って、単なる手段に陥らないように行うべきだが、今の日本には望むべくもないのかなあ〜。
あと一つ、最近メタバースってよく聞くようになってきたり、Facebookも社名をMetaにしてそっちに重点を置いてゆく?みたいけど、そんな世の中って、より環境問題なんてどうでも良くなる方向じゃないかと思うし、世界の本当の巨大な権力者たちは僕ら庶民に環境やら健康やら大切なことやら、そんなことを考えないでいいけど、俺たちがそんなよりもっと新しい刺激を与え続けて(お金をむしり取る)って思っているだけだと思うから、そんなものから距離を取って、もっと身近なところに大切にできるものをそれぞれが見つけ、それに満ち足りて幸せを感じてゆくのが結局地球にも一番いいんじゃないかだろうか、って思う。

とりとめありませんでしたが。。