昔の住宅雑誌を

  • 2014.03.07
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以前、事務所をたたまれた方から頂いた雑誌などの中から、ちょっと頭の整理のためもありまとめて、30年から20年前くらいまでの住宅特集と住宅建築をざっと眺めてみました。

前者はどちらかというと都市的な、つまり洗練を志向してると思いますが単なる軽薄な作品の方はその後余り聞かなくなりますよね。
一方後者は、地域的な、素朴な志向なのだろうと思いいますが、こちらは単なる凡庸なものになりがちな面があるように思います。
と、まあ載ってもいないくせに偉そうな事を書きますが。
僕としては、地域を志向しつつ、洗練を目指すという、ちょっと両者がクロスしたところに身を置こうとしているように思いますし、載っていた諸先輩の中にも確かに(というかずっと高いレベルで)いらっしゃって、その方たちはやっぱりその後も活躍されているなと思いました。でも微妙なバランスですよね。やりすぎて(恐らく工費も恐ろしく高い)その後仕事がないとか、良いものなんだけど他の軽薄で派手な作品に埋もれてしまっているものなど、まあメディアの宿命ですから一歩引いて眺めるしかありません。

住宅特集の1988年に宮脇壇さんの「住宅設計はついに崩壊するか」という文が載っていて面白かったのですが、まずは当時バブルの中で建築家がやった小さな住宅なんて最上級に面倒くさい工事をやってくれる工務店が無い、もしくは恐ろしく高い状況や、当時メディア露出など人気者だった宮脇さんには恐ろしく沢山の設計依頼、それも信念もないのに飛びついてきたような施主が沢山来たようで、辟易していたそうす。そして、そんな困難な状況だからこそ、本当に建築家が住宅に関わるべきなのか、そして関わるとするのであれば、「ファッション画集的スタイルブック」みたいな軽薄なものでなく「ハウスメーカー等にな不可能な住宅というものの本質を追求する」べきであると。それは今も変わらないですね〜
また最近は消費増税やら復興で似たような状況で見積りを断られたり高かったりという事があり大変ですが、同様にだからこそ私たちの存在意義を再考したいと思います。というかしましょう!

「頭の整理」と書きましたが、ちょっと理由がありそれを形にまとめようと思ってますので、いつかまたアップします。