施工者選定について

  • 2015.11.10
  • BLOG

今見積中の物件が2つあり、改めて思ったこと。

どこかで200円で売っているケーキとほぼ同じようなものが250円で売っていてもそれほど驚かないと思うけど、同じ設計内容で、2000万と2500万が出て来るとさすがに差額500万!と驚くし実際予算上大問題と、普通なりますよね。

どちらもそのくらい(いやもっと)差額があるのですが、そこで思うのは、やっぱり施工者(もちろん設計者もね)を選ぶということはとても大切だということ。でも世の中にはその選定を許さない、つまり施工者が1社に決まっているというケースもあり、やっぱりそれは技術レベルで選べない事も問題だけど、金額も競争させられないで、数百万くらい高く払わなければならない結果になりかねませんが、建物は個別に設計、施工されるし施主は建設工事の事を良く知らない事が大半なので、言われるがままにならざるを得ませんね。。

そういうケースの一つが、建築条件付きの土地。以前も書いた事あるかと思いますが、どう考えても独占禁止法違反ですが、宅建業の団体が強いのか、また禁止してしまうと倒産せざるを得ない会社も沢山あるからか、何だかいくつか条件をつけることによって違法ではない、という事にずっとなっています。でもゲーム機とソフトを抱き合わせ販売してはいけないのに、土地と建物は抱き合わせて良いのか?ゲームソフト買わされるくらいならまだしも、家ですよ??

もう一つ、最近メディアでも巾をきかせつつ?ある某、建築家紹介ネットワーク?が一例ですが、建築家がエサとなり選ぶ事はできますが、施工者が決まっているというシステム。実は僕も昔属していた事があるので実態を良く知っていますが、遠方の建築家に流行りのデザインをしてもらえるし、入り易い仕組みになっているので、というメリットがあるから広がったのかと思いますが、何しろ施工者は決まっているというか施工者が色々とお金を出しているので建築家は頭があがりませんし、金額の競争もできません。(喧嘩を売るつもりはないですが、しても良いですが、まあ僕みたいな弱小設計者が眼中にないでしょうw)
何事もそうですが、自らが選ぶ目を持ってきちんと選ぶ、というのが最良の結果につながりますから、設計者(HMでも良いですが)と施工者をできるだけ自由に比較して選ぶように、せっかくの大金を使うのですから心がけて欲しいな〜と思います。

まあしかし、建設業のサラリーも上がらないと未来がないのは理解しても、目先の見積がどんどん高くなるのは、施主の代理人としての設計者としては辛いものですが、限られた予算でも出来る限り良いものをつくり、なおかつ施工者にもきちんと儲けてもらえるような仕組みを少しずつでも作れたらよいなあと思ってますので、一緒に取組んで頂ける同業者、施工者の方がいたら是非!