新建築12月

  • 2010.12.09
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日建設計のホキ美術館。
ちょっと重みのあるのが出て来た。と言いたい所ですが、正直、どうも作為性が強く感じられ過ぎます。林昌二さんに是非評してもらいたいものです。パレスサイドビルを見よと。
大学のころから、どうも「現代建築」にずっと違和感を抱いていたのは、今思うと、その作為性なのかなと。それをデザインという言い方も出来るのかもしれませんし、その作為性があるからこそ、注目を惹くのかもしれない。でも裏を返すと消費されるデザインだという事なので、やはり僕は好きではないのです。
モダニズム建築など、真摯な建築というのは決して消費されていないように思いますし、それが僕は好きなのです。と、好みでもあるので、もちろん作為的な消費されるデザインこそデザインだと言われれば、それっきりで言う事はないのですが。
しかし、それを日建設計さんがつくられた、というのは僕は気に入らない。
ちょっと山梨さんとか、スター扱いされてるから??かもね。
他の作品たちにも同じく感じる中で、安藤さんの靭公園(懐かしい)の住宅は、久々に安藤さんの凝縮された空間を見られたように思いました。前から、安藤建築は住宅スケール(のみ)が良いと思ってたのですが、当然強い空間なのですが、作為性、というのは僕は感じません。
コンクリートと鉄とガラス、というものときちんと格闘し、きちんとコントロールしている。
話を戻すと、現代建築というのは、どうも素材に負けてしまっているような気がします。
ミースやコルビュジェ、ライトとか、それぞれに強い素材を使っていた訳ですが、決して負けていたなんて事はなく、だからこそ時代を超えた名作なのかな、と思います。
時代のこの軽薄さに違和感を抱いている方たち、沢山いると思うのに、何故口を開かないの??って思います。