新建築11月
- 2010.12.01
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移転で住所変更してなくて届いて無かったのでおかしいなと思いつつ。というわけで11月号。羽田ターミナル。やっぱり建築におけるスケールというのはなかなか乗り越えられんなあと改めて思いました。
僕も前の事務所では数十億という工事を担当していたりして、こちらの制御の範囲を超えてしまっているとどこかで感じていましたが、そんなの桁違いに大きいわけで、建築というより土木的スケールですね。
だから、こねくりまわしたり、変な変化をつけたりしないで、土木的な発想でもっとシンプルにやればいいと思うんだけど。。大きな建築物で美しいなって思うのは例えば丹下さんの香川県庁(旧都庁もそうだった)とか村野さんの庁舎建築とか、ラトゥーレットにしたってそうだけど、あるパターンの繰り返しはしていても、そのパターンの素材とプロポーションで決まっているように思いますし、大きな建築はそんな、構成するパーツの素材とプロポーションのバランス、それしかないように思ったりもします。そして最近の建築にはそれが感じられないから美しいと思えない。。
特に素材への向き合い方というのがとても大切かつ欠けているように思うし、隈さんなんかは、敢えて重い物を軽く見せたり素材に押されないようにしているように見えるけど、どうも僕は軽薄としか思えない(軽薄な時代だからそれが流行るんでしょう)
ピラミッドや、ローマなどの古い名建築たちを見れば、繰り返し、そして基本的には認知しやすいある形態がベースになっていて、そして石で出来ているという事で今なお感動を与えるようなものであり続けています。と言ってもそれらは国王などの絶対権力のもとでつくられたものであり、一方今は(良いかどうかは個々で考えるべきとして)個人の自由と、経済発展のために世の中は回っていて、そんな強い全体性がつくられる素地がない、という面もあり、結果建築に求められるものは当然違うとしても、でもやっぱり建築は美しくあるべきだと信じます。
「美しい国」だなんて言っていると脚を引っ張られる世の中。ああ寂しい。