新しい仕事の模型たち

  • 2024.02.10
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今まで住まれていた場所に建替えの設計の案をまとめて作りお渡ししました。

今までそれなりに沢山の住宅を設計させていただいてきましたが、直感で概ねこの方向のプランしかないな、という場合はそれなりにあります。でも今回はいろんな可能性があり一つに絞るのに苦しむかも、と直感しました。そいういう場合に時間をかけて一つずつ考えてお渡ししたりするとそれぞれの案を同格に比較しにくかったり、時間が経つ中で前に考えた事を忘れてしまったりするので、このように、とりあえず出し切れる案を作って、同列に比較を始める方が良いかなと考えました。
でもそれぞれの案を説明しながら、設計した自分でさえ頭がこんがらがってくる面もあり、渡された施主さんもしばらく悩まれるとは思いますが、出来るだけ無駄なエネルギーをかけず、最良の案に辿り着くことが目的とするなら、こうする方が良いはず。。

四角い更地に新たに住まれる場合であれば設計者としてもっと楽、と言ってはいけないけど案がまとまるは比較的早いです。でも今回のように台形の土地で、建替え、つまり今まで住んでこられた環境でいろいろ思いをお持ちだったり、今まだ住んでいる家があるので、更地と違って周りを囲む環境を敷地の中心から見て確かめたり、ということができず、設計も少し手探りになったりもします。

それでも、素敵なご夫妻から大きな期待を受け、設計契約も頂き、必ず「お!」と言わせるようなものは実現する所存だけど、やっぱり住宅において何より大切なのは、完成した後、日々が楽しくなるような場所を作ることなので、お二人のお気持ちをこれからも丁寧に汲み取りながら丁寧な設計をしてゆこうと思う。
せっかく生まれたのだからもっと自分の人生を多様に追求しなければ!というのは自分一人ではなかなか難しいことだけど、僕らは家を作るにあたってそれを全面的に支える百戦錬磨?のプロなのだから、展示場やカタログで人生を決めるようなことはとっても勿体無いなあ〜と思いますよ。本当に。