呼吸の本
- 2010.12.26
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著者の加藤さんは、どうも自分の人生の中で悩み、感じ、考え、そしてこの本を書く(親しい谷川さんに導かれて)ようになったようですが、学問や権威から遠いところから、自ら考えた上で自らの考えとして言葉を発しているのは僕は好感を持ちました。
僕は、人間なんてどこまで頑張ったってほとんど何も分らないまま終わるものだと信じているので、やっぱり東洋の思想に共感する事が多く、この手の、ちょっと怪しげにも感じるものがとても素直に入って来ます。
「呼吸」とう言葉は字のごとく、吐いてから吸うのであって、言葉がそのようになっているのにはとても本質的な理由があるはずで、一方の西洋的なというか例えばラジオ体操でも吸って〜、吐いて〜なのですね。だから吸う方に意識が強いのですが、そうじゃなくて吐く方に意識を持つ事で様々なものに意識が広がってゆく、という、まあほかにもそんな本は結構あるのですが、谷川俊太郎さんの名前で買わせてしまうのはズルいですよね(笑)
でも、肚が据わる、とか肝っ玉母ちゃんとか、確かに、精神の持ちようでとても生き方に影響するような事というのは、様々な言葉に現れているように、いかに精神をつくるか、というのはとても大切な事だとはずっと感じて来ました。
そしてそのためには、素直に、謙虚に、様々な事を感じる精神というのが不可欠ですね。
呼吸も、そのためにとても大切だというのは、分からないなら読んでみてください。
いつも書くようですが、人間とうのは意識している部分よりとても大きな無意識にいつのまにか操られているのです。
操られているなんて嫌でしょ?だから少しでもその操っているものの正体を知って、少しでも自分の意識の介入できる巾を広げたいと。この呼吸法もそのひとつだと思います。