人イヌにあう/コンラート・ローレンツ
- 2024.08.25
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動物行動学でノーベル賞を受賞した有名な学者が、70年も前に書いた本。
つまり学術的には古いかもしれないけど、人生の中でとてもたくさんの犬(猫やその他動物たち)と共に生きて書かれた内容は生き生きとして良書だった。
当時でもそうだったんだから現代はさらにそうなんだろうけど、飼う犬を選ぶ時に「血統書」や見た目で選ばれることが多いけど、著者の主張ではそれはとても良くなくて、犬の持っている野生の本性が失われていたり、10年以上一緒に過ごす相棒としての「性格(同じ犬でもかなり違うそう」の方がずっと大事なので、雑種でも良いからそれを重視せよと。
また犬のルーツはジャッカル(その後小型の狼だと説を改めたそうだけど)で、彼らは大きな獲物の食べ残しについてくる修正があり、人間の手段について行っているうちに飼い慣らされたのが始まりという。そして人間に懐くときも自分が子供で、主人が大人、という関係で懐くのに対し、狼の血が強く入った犬(柴犬など)は狼は集団で大きな獲物を狙ったりする習性があるためにそこにはリーダーが必要で、主人をリーダーと認識することで武士の時代のようだけど命を捧げるように仕える、と。ジャッカルではなかったとしてもそういう傾向のある動物が祖先だったのだろうとは思う。
学者だから当然なんだろうけど、犬への向き合い方について、普通僕らは「感情移入」して、つまり同じ人間の中で似た性格を持つものと重ね合わせて接してしまうが、それは大間違いだ、と。
人間には従わなければならない道徳や倫理があり、反すれば罰せられるけど、家畜化されて人間に寄り添って長い犬であっても、本能によって動いているだけだ、という見方で接しなければならない。
つまり人間の子供に何か行動を求めるような、そんなやり方ではなく、逆に彼らが何故そのような立ち居振る舞いをするのか、を理解しなければならない、というのは確かに当然のことだろう。
そして犬が主人を裏切らないのは「人間ではない」から。人間は裏切る。だから癒されるんでしょうね。
そしてだからこそ生涯の「友」となるし、主人となることでたくさんのことを学ぶことができる。と。
僕はまだ犬を飼ったことはないけど、その他の小動物は随分色々飼ってきた。その理由は犬はサイズや存在や日々の接することについて「荷が重い」と感じたからかな。
でも10年後くらいには折角近くに公園もあるし、飼っても良いかな〜なんて思っていたのもあって買ってみた本でもある?
飼うならやっぱり柴犬かな。。