丸太が四角く
- 2010.01.05
- BLOG
年末に見て来ていたのですが、うちで使う材木が、丸太から製材されていました。これはその一部で、結構びっくりするくらいの量がありました。と素人のような事を言うようですが、今回は特に、構造や木材の上に仕上げたりせずに極力見せるようにした事もあります。
梁材の木口を良く見えて頂くと分かるように、「芯去り」と言って、中心を外した製材をしてありますが、杉材で芯去りというのは、今ではとても珍しい事で、実は僕も初めてなのです。
今時の常識では、芯持ちと言って芯を材木の芯を中心に持つように製材するようになっていて、その方が狂いも少なく強度も高いようにも言われています。
まあ今それを余り追求するのはやめておきますが、芯去りにする事で「柾目」が出てくれて、古建築では当然と言えば当然でしたが、実は芯去りにするには、より大きな断面の丸太、つまり歳月の経った材木でないと取りにくいので、価格的に言うと贅沢な事でもありますし、普通製材されたもので、芯去りの赤みで節も極力少なく、なんて言ったらびっくりする値段になってしまいますが、今回は丸太から買って棟梁に製材もコントロールして頂く事でそんなにびっくりする程の価格にはなっていません(でも安くはないですし、普通真似はできません)
昔の大工さんたちはみんなそうやってやっていたようですが、今は、工期も無く、大工さんが加工場も持たず、結果、そんな経験も積めず、という事で出来なくなってしまっているようですが、でも、せっかくの材料をより良く使う為に、ちょっと何とかしませんか??
天竜材を使うとか、県や市も力を入れていますが、どうせなら、同じ材料をより良く使える大工を育てるところまで踏み込めないもんだろうか??
まあ、そんな一つのきっかけになれば、と、今回は位置づけています。
そんなこんなで、工事もゆっくりスタートで、上棟も春くらいには予定していますのでご安心を。