スリランカ/バワ巡り旅-2
- 2019.03.20
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次は、バワの自宅だった「No.11 」のゲストルームが泊まれるようになってまして。まあ建築関係者のマニアックな感じですが、自宅部分も見られてまあ濃厚でした。
No.11というのは住所で、この左の入り口が元は共有通路で、内部が4区画ほどに別れていて、そのうちバワが最初に所有したのがNo.11。その後他の3区画も取得して内部を改装し続けた、そうなので、バワが建物を設計したわけではないけど、それぞれのパーツや家具など、彼の好みで溢れかえっていましたが、本当にセンスは良い(好き)と思います。
入るとガレージで、ロールスロイスが。と金持ちだったけど、少しずつ財産も減ってまったからスリランカに落ち着いたけどお金があればイタリアに移住していた?とか?
ここが泊まったゲストルーム。一部座ってはいけない椅子があった以外は普通に使えましたが、様々なコレクションやアーティストとの協働?も多かったためか作品も多くあり、独特な世界観を作ってましたがでもこれはやっぱりヨーロッパ的では決してないですよね。仏教美術も多く、このある種の統一性のなさも「多神教的」と言えるように思います。
ここは自宅部分で、見学だけも毎日やっているようですが、ゲストルームは宿泊者がいれば見られないそうです。
夕食はないけど、朝食はとても美味しかったし、バワが生きていた頃のレシピ?かな、それをこの空間で頂いたのはとても良い体験でした。
次はバワの週末住宅のLunuganga。建築家を志してスリランカに戻った時に入手した土地に50年かけて理想の場所を作った、という。
で、いきなりランチの模様ですが、これが本当に美味しかった。今回の旅程中はほぼカレーで、僕は全然飽きなかったけど、ここは6室しかない上にさらにマニア度が高いのかこの日は他に宿泊者がいなくて貸切状態だったけどそんなだから、素材も手間もかけられるし、こちらも多分バワの生前からのレシピなどなんだろう。またこの建物はもともとあったコロニアルスタイルの家だそうで、費用的なことがあったのかは知らないけど、良い意味での「こだわりの無さ」かな、と思いました。
敷地は広大で、泊まったのは食事した建物から5分近く歩くとたどり着くここ。いろんな動物がいたり、夜中は真っ暗で、不思議な物音がしたりとなかなかワイルド。
バワはどうやら人嫌い?というか独りが好きだったらしく(実は同性愛者だと)建築家として活躍もしていたからゲストも多かったけど、つまりは距離を取りたかったのもあってこんなところに週末きて、来客があればさらにこんな離れたところに部屋を作ったのだろうけど、結果としてこの広大な自然の中に自分たちしかいない、という場所が実現されている。
で、さらに広大な庭の中に何箇所かテーブルセットが置かれ、バワはそれぞれの食事をそこで取って、用事があれば釣り下がっているベル(音がそれぞれ違うのでどこにいるか分かる)を鳴らしたそうだ。
こちらも宿泊できるグラスルームで、食事したところと隣接しているので、あまりワイルドすぎない方が良い方はこちらの方が良いかもしれませんが、でもここに来るなら今回泊まった方をオススメします。
この場所を愛し、そんな風に住んだ、ということで分かるように、一神教的な、自然は御する対象である、という発想は微塵も持っていなくて、受け入れるしかないものとしての「自然」なんかそんなあり方に圧倒されてしまったようにも思うのは、やっぱり僕自身も一神教的な思考回路に毒されているからなんだと思いました。。