カフェと住まい
- 2009.07.22
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土地の関係で少しゆっくり設計を進めていたのですが、いよいよ、設計も追い込みに入り、秋の着工に向かう事になりました。
カフェのトンネル的な形は当初からですが、その後、住宅も、カフェに合わせて、合掌造りのような不思議な形になり、とても面白い雰囲気となりました。
どちらも、外壁がほとんどなく、屋根の勾配の裏が半分内壁となり、内壁も少なく、容積の割に工事費が抑えられる事も、この形にした理由でしたが、設計の難易度が高くなる事は当初より予想していて、というか、設計を進めると思った以上に難しいです(^_^;)
でも、楽な設計で良い建築はできませんので、ここは難しさを乗り越え、苦労が報われるような楽しい建築にしたいと思い頑張っています。
古来、竪穴式住居もそうですが、建築の始まりはこのような大きな屋根であって、今のように壁が大きな要素では決してありませんでしたが、今は何故か、平らな床とそれを囲む壁で、四角い部屋がほとんどですね。確かに棚をおいたり、合理的に使いやすいのかもしれないけれど、大きな屋根型の下に居るというのは、なんとも言えない落ち着きや、広がりを感じさせてくれるものです。
常にこういう形が相応しいとは言えませんが、ひとつの大きな可能性として、良い形で実現できたら、僕自身の今後のためにも良い勉強になりそうですし、誰でも入る事ができるカフェも一緒につくっているという事が、また良い励みになっています。
建築(だけでなく人生の全て)の可能性というのは、限りないものです。
閉じ込められた、限られてしまった可能性を少しでも解き放つ事が、人生を豊かにすると思います。