アメリカンマフィア
- 2014.08.05
- BLOG
なかなか興味深かったです。
アメリカは色んな国から無一文で移民が集まり、同じ国民など同志が集まって生きるために犯罪まがいの事をせざるを得ずに生きて来た、というのは必然だったんでしょうけれど、禁酒法が制定される事によって闇の世界での利権がとても大きくなって、マフィアも乗じてとても大きく、組織的になってそれがその後様々な形で生きてきているようですし、多くの政財界に裏で入り込んでいて(つまりそこでも黒いお金が動き)どうしようもない状況なようですね。
一つ思ったのは、禁酒法がマフィアを肥大化させた事と、現代の様々な規制や補助金も含め、まあ暴力がないだけで、マフィアと変わらない部分が沢山あるんじゃないかということ。たとえば、労働者が組合をつくって権利を主張しても雇い主がマフィアにお金を出して労働者を大人しくさせたり、マフィアにバックをよこさない労働者は雇わなくさせたり、つまり両方から搾取しているわけだけど、まあ「必要悪だ」と言えばその状況ではマフィアが介在する事で成り立っている面はあるにせよ、マフィアに無駄なコストを支払っている事になりますよね。労使が直接向かい合えば要らないようなコストを。
で、今ある様々な規制も、無駄なものを強権的に付けさせたり、1のお金を動かすのに無駄な役人のサラリーが乗って2にも3にもなったり、でも国民もボーッとしてそれに文句言わずに世の中が回ってしまっているから、「必要悪だ」という意味でマフィアと変わらないし、濡れ手に粟の輩が影でほくそ笑んでいるという構造も一緒なんじゃないかと思ったりした訳です。
凶悪な殺人こそなくなっても、経済的に追いつめられて自殺をする人間がとても沢山いる社会。それは貨幣という暴力によって殺されている、とも言えない事はないと思いますが。
マフィアや人種差別なども、体を張って変えようとした人々がいたから良くなった面はあると思いますので、是非今の東大生に安田講堂に立て篭って欲しいと真剣に思ったりもするわけです。