ふたつ着工です!
- 2014.05.26
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消費税の駆け込みと震災後の復興(や無駄な公共事業へのバラマキ)のおかげで職人や資材不足で建設コストが上がってしまっていたのはご存知だと思いますが、そのアオリでなかなかご予算に納まらず内容を変更したりご予算も足して頂いたりしてやっと契約に至った2つの住宅が偶然先週ふたつとも地鎮祭でした。
まず写真では分かりにくいかもしれませんが奥行が長〜く奥に行く程土地が低くなっていて、模型は以前アップしたかな?平屋だけど3つの段に分かれて下がってゆきます。最初他の工務店?に相談したらここを真っ平らにする擁壁が1000万以上だったかするような見積りを出してきたそうですが、もうすこし頭使おうよって感じですねw。宅地は平らだという観念が植え付けられてしまっているようですが、ところで、日本って山が多いので人が住める平らな部分が少ないところに沢山人が住んでいるから土地が特に高い、というように良く言われますしそれも正しいとは思いますが先日とある本で、イタリアとか斜面につくられている都市は結構古くからあって日本はそれをして来なかったからじゃないか?でもそれは多分森林に対する信仰心から森林は不可侵なものだと信じていたからそうなったのでは、と書いてあり、そうだなって思いました。
それは余談ですが、斜面を出来るだけ自然に生かしたような(無理矢理感がないような)ものができると良いと思っています。
次は、写真からでも広さが感じられると思いますが右手には湖がありそれもあって2階の湖側にリビングが来ますが、建物やそれぞれの空間や窓の大きさから、木造ではとても良いイメージにはできそうもないので久々の鉄骨造になり、素材やデザインも最近つくっているものとは随分違うので、つまり慣れたやり方ではないので良い意味での緊張感が結構ありますし、自分の仕事の巾を広げるためにも、施主さんに喜んで頂けるような良い結果に是非しなければならないと思ってます。
最近つくっているものが木造を積極的に表現しているのは、住宅なので建物の大きさもそれほど大きくないからでもあり、つまりもっと規模が大きい場合に同じやり方で大きくするのはやっぱり違って、大きさが変わればそれに相応しい素材やスケール感があると思っています。それは逆に言うと、普通のサイズの住宅なのに、鉄骨でシャープに全面ガラスでやるようなデザインは、僕は違うと思っているという事でもあります。
ちょっと特殊な事の多い2つの現場ですので、現場の状況は少し多めにアップするかもしれません。
でも普段余り現場の事をアップしないのは、というか他の方が結構やっている?ような「現場ちゃんとチェックしてます」みたいなアップの仕方はそんなの当たり前だからアップしなくていいじゃん、という気持なので、今回もそういうことはしませんが、それぞれの住宅に特徴的な面白い側面をお伝えできればとは思っています。
設計も予算管理も、そして恐らく現場も大変になる2つですが、良いものは苦労しなければ出来ませんので、大変ですが楽しい楽しさですね。