ていあん?
- 2010.08.23
- BLOG
いつもは提案をさせて頂き検討頂いた後で設計契約されるかどうか?なのですが、今回は依頼頂ける前提(ですよね?(笑)なので、二つ目の案をどうしようか考えつつの最初の案をお渡ししました。
ん?どこかで見たような五角形!。そう、今つくっているうちと双子のような感じですが、うちは事務所と一緒につくるのと屋根も少し敢えて形を崩していることもあり分かりにくいのですが、こちらは独立しているので、とてもまとまりのよい、ある種かわいい感じになっています。
でもどこにで使って良いプランでは決してなく、こちらも敷地が少し不整形で高低差がある、という中でたまたま似たようなプランが素直に馴染むと思ったから提案したのです。
設計というのは、プランや外形から細かな詳細、そして材料に至まで、様々な可能性の中で何か一つだけを選び取らなければならず、逆にいうと他の無数の可能性を切り捨ててできる訳なので、その選択をした理由というは、設計者としては明確に答えられなければならないと信じています。
そして、世の中の多数派だから、という理由は強く排除されなければならず、設計者としての自分のフィルターをきちんと通した上で選択を行わなければ、単なる安易な、逃げの選択になり、結果は凡庸にしかならないと思います。
凡庸がいけない、という訳ではもちろんありませんが、それが凡庸と思われる枠組み(社会や時代)にある一定の質が保たれていれば良いのですが、今の住宅の事情は決してそうではないので、凡庸である事に対してもっと気をつけなければヤバいと思っています。
言い換えると、古い良い町並みというのは、個々を見ても凡庸だと思いますが、その集合体としてはとても良い質になっているけど、今の凡庸と思われるものをいくら並べてもそのような質は決して生まれないということです。