つぎの案
- 2008.08.21
- BLOG
少し昨日アップした中庭の家とボリューム構成が似ていなくもありませんし、実はこの中庭の家も検討途中では、中庭型でないものをだいぶ考えて、悩んで、中庭側に行き着いたのですが、その最初の頃の案のほうには実は似ています。
そして、今考えているこちらの案は、逆に、最初の案が中庭側で、だんだん外部に解放されたプランに変化しつつあるのは自分の中で不思議なところでもあります。
我々設計者の世界には、「その土地」からインスピレーションを受けて、その地を訪れた時にある程度の固まったイメージができてしまう、という建築家の話なんかがたまに聞かれたりするのですが、僕の場合はまだまだ未熟なのか、いくつかの案をつくりながら、建築主などののコミュニケーションを繰り返しながら、試行錯誤の結果形が収束してゆくという事が多いのです。
ただもちろん、敷地の特徴がとても強い場合ほど、最初のインスピレーションのようなものの基本的な部分は最期まで変わらないのですが。。
このプランの大きな主旨は、駐車場というスペースを、住宅内部から隔離された単なる駐車場にならないようにすることと、主な生活スペースを正方形プランにまとめつつ、45度振ることで、外部のスペースを4つの異なった性格の庭としながら内部空間とつながりを感じさせる事で<室内><庭>という2項対立的な関係性とならないようにする、というような事でした。
一方で完成しつつある住宅。そして一方で形が生まれつつ在る住宅。
贅沢な仕事だなって感謝をしています。