その男、凶暴につき

  • 2009.10.23
  • BLOG


北野映画も結構作られましたが、一番何か気になっていたのに見ていなくて、今更ながらに。。
「凶暴性」というのは実は人間の本質的なものじゃないかと思います。
一方他の動物は、決して「凶暴」とは言えない(猛獣は凶暴だと言われるけど)し、それぞれの動物の本能に基づいて、襲いかかる事はあっても、それは生きる為に必要な事で、凶暴とは言わないと思う。
一方、人間は、生きる為に必要でないけれど、何かを破壊したいという変な欲求をどこかに持っていてい、それが「凶暴」という形で現れる事があるけど、それは別に動物の本能的なものじゃないですね。
僕は、基本的には、人間は本能が壊れた唯一の動物だという考えでして、本能というのは、本来その個体、もしくはその子孫が生きるため、という前提での判断能力なのだと思いますが、人間にはそれが無い、という事です。
だからこそ、そんな凶暴性を抑え、そして子孫を残すために、様々な社会的な規範、道徳、制度、などというものを作り上げて、ようやっと人類として生き残ってきているんだと思います。
裏を返すと、それらの規範や道徳などがなければ、人間という存在はとても危なっかしい、何をするか分からない存在なんだと思います。
と、持論はそんなところとしても、この映画には、そんな人間性が描かれているように、僕は感じました。
ビートたけしさんは、もともととても好きでして、良くわからないけど、中学生の時に友人に似てると言われたりしました(本当かよ??)
今のテレビに出ている姿を見ると、もうリタイアして悠々自適な感じになられたら、と思うんだけど。。でもこの映画の頃の存在感は、やっぱり僕の好きなタケちゃんですね〜。
やっぱり天才なのかな。人間の本質的な所を、何か見抜いているからこその結果だと感じました。