こちらも竣工!
- 2008.03.06
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以前2件設計させて頂いてきている新聞配達の店舗の3件目ですが、今回は特に、密集地で、敷地も小さく、さらにアーケードがついていることで、外観がどうの、というテーマではありませんでした。(1枚目の画像のように、2階建てくらいだと、アーケードがあって、どうしようもない)
車(道路)から見るというより、アーケードを歩いている時にいかに見せるかになる訳ですが、今まで2店との同じコンセプトで、木の板を縦ルーバーとして設置し、それに新聞店と新聞の名前を付け、陽射しや視線などをコントロールするルーバー機能と、全面を通り過ぎる時に、新聞店だけに、新聞をめくるように、サインの文字がパラパラと見える(それに紙は木からできている!)ようにしています。
僕は、「看板」というものが、単なる消費社会の中の特に悪い象徴としか思えず、建物をつくってそれに看板を目立ちやすいように後から貼付ける、というような設計だけはしたくありませんでした。でももちろん看板機能は必要な訳で、できれば建築がサインと一体となって派手でもイヤラシくもないけど、ちゃんとアイデンティティをさりげなく表明して欲しい、なおかつ、その建物や看板はシンプルかつ力強く存在することで、品良くそこにたたずんでいる、というものをつくりたいと思いました。
今回は、敷地が狭小で以前の二つ(ホームページ見てください)に比べて、看板はさらにさりげなくならざるを得なかったのですが、手前に階段の踊り場を大きくして2階より少し低い位置を事務スペースとすることで、アーケードを歩いていると、ルーバー看板や、内部の吹抜けた明るい空間がチラチラ見えるように考えました。
設計の時には、床がほとんどスロープでグルグル回る、という実現すればとても面白いプランも考えたのですが、現実的に採用は見送られてしまったのですが、いつが何らかの機会に実現してみたいアイディアでした。
内部空間はまた改めて、ですがただの看板は外から見るだけですが、この看板は内部と外部をつないでくれる大切な要素になっていることが分かってもらえると思います。