こころと脳のサイエンス

  • 2010.05.17
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僕にとって、「ひととは何か」というのは専門の建築について考えるのと同等以上に大切なことです。当然だけど、建築はひとのためにあるのであって、建築は言ってしまえばそのための手段にしか過ぎない。
でも、たまに書いたり言う事ですが、手段が目的化してしまう傾向があるので気をつけるべきです。
そんな理由で、書店に行くと気になるのがこの手の本でして、ちょっと面白そうな特集だったので買ってみました。真面目に定期購読しようかと思ったりもして。
「心を築く建築環境」という記事もあったけれど、僕的には目新しい事ではなかったけど、ルイスカーンが設計したソーク研究所のソークさんが、修道院にしばらく滞在したことでノーベル賞受賞をしたアイディアなどが頭に溢れた、という事実があり、建築が人の精神に与える影響の強さを知ってカーンに設計を依頼したらしいことは、ちょっと良い話でした。
また、音楽は世界の文化にあまねく存在するのは何故で、何故心を揺さぶるのか?という記事もとても興味深かったです。それは建築も同様なのですが、当たり前のように存在している音楽や建築、というものが、人間存在には欠かせないからこそあまねく発達し存在してきたという事はもっと重く深く考えるべきことですね。
こういう本を読むと、まだまだ知るべき事は多いなあと、本当思います。
本質的な事を知り、考える。なんかちょっと最近の時代には特に欠けてしまっているような。
twitterでも書いたけど、青臭い議論というか、そもそも、という議論をもっとすべきだと。
それができない理由は、知識や情報に流されて、またそれに満足してしまっているからだと思いますが。
誰か青臭い議論に付合って下さい(笑)