A+U創刊500号

  • 2012.05.30
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創刊40年程ということは僕が生まれた頃だ!
たまにしか買いませんが、「言葉とイメージ」という本号、今まで建築の世界で放たれた重たい言葉たちが再び集められていて、まあ買っとこうかと読みましたが、やっぱりある程度読み流しました。
大学で建築を学び始めたのはもう20年も前ですが、その頃は「ポストモダニズム」の難解な言説が巾を利かせていて、なんだか違和感を感じて断片的にしか読んだりもしていないので何か理解できているわけではないのですが、建築評論家が書いたピーターアイゼンマンとジャックデリダの「ディコンストラクション」の3つのテーマとして書いていた事が目にとまりました。
1.すべての作品は確定不可能である。
2.作品に対する伝統的な考え方はテクストの確定不可能性を抑圧する。
3.テクストの確定不可能性を妨害しないような仕方で作品を作る事が望ましいし、可能である。
という3つなのですが、これって、モダニズム以降の考え方の底流にずっとあったものだったんじゃないかな?と思いました。そしてその実現のベクトルや手法が違っただけなのでは?と。
「既知のイメージや再記述されなければならない諸対象によっては了解不可能な建築を、ヘルツォーグとド・ムロンは建てている。それらは、前もって構想されたあらゆるイメージを、従ってあらゆる先入観を逃れている」というのと基本的には同じことのように思う。
それはコルビュジェから伊東豊雄(出てたので、それ以上の意味はないです)まで変わらないようにも思うんだけど、どうもコールハースだけは違う次元にジャンプしているように思いますが。。
とても消化不良のままだけど、それでも読むのを諦めてはいけないと心がけてはいるつもりですが、やっぱり消化不良。
でも、少しでももがくことで「作品に対する伝統的な考え」にかろうじて飲込まれずにいられるし、それはとても大切な事だと思っています。