長谷守保 建築計画

気持ちの良い場所

私の家ですが、今設計中の施主さんから、是非こんな場所を作って欲しいと言われて色々考えていたついでですが。。

手前味噌ですが確かにここは気持ち良い場所です。独りでも、みんなと七輪などして過ごしても。。。でも今までも他の施主さんからも欲しいと言われても簡単ではなく諦めてしまうことが多かった。

そしてここがなぜ気持ち良いかというと、藤森照信さんがどこかに書いててられたのですが、人間って、一面を見渡せる洞穴のようなところが一番気持ちよく感じるというようなことを書かれていて、それは、身を守り、餌を見つける、という動物的な本能から考えれば当然とも言えることで、その守られ感と開かれ感の絶妙な組み合わせ、と言えるように思いますが、それはここが2階であり向かいに広がる緑を見下ろすようなところで、この空間も洞穴的でもある?から。そして風や雨(の時も良いものです)を感じられるから、と言えると思います。

ついでに思い出したのは、これも以前も引用してますが、槇文彦さんが、独りでいても良いと感じるパブリックスペースは大人数でいても良いと感じる、というようなことを書かれていて、彼がライフワークとしてきた代官山のヒルサイドテラスを思い出すとわかりますが、とても慎重にパブリックスペースを作って、それに開いて、という組み合わせをされているように思いますが、つまりは建築は適切に「開く」ことをしなければ魅力的にならない、ということのように思いますが、もちろん劇場や美術館のように閉じざるを得ない建築用途はあるにせよ、もしそこで、演じられも、展示もされもしないままに独りで時間を過ごすとしたら、おそらく苦痛に近い、ということは想像いただけるように思います。が、でも、今の世の中の住宅の多くは、まともな庭も持てず、耐震性や断熱性重視だと言って窓も小さくされ、結局そこにもカーテンが閉めっぱなしで、だからテレビでもつけなければ苦痛な場所になってしまっていると思うのですが、いくら省エネな家を作ったって、気持ちよく過ごせないので寝るために帰るだけのような家になったら本末転倒でしかないですよね。

と、いつも言っていることをまた言っているだけになってきてしまいましたが、特に住宅にとって大切なのは、独りでボーッとできる場所を作ることだと思うのですが、その心地よさをあまり知りすぎると僕のようになってしまって良くないのかもしれませんw

台風が連続して海も荒れ続けそうで連休も退屈しそうだし、8/11(日)昼頃からでも七輪出そうか。と思い立ちました。参加されたい物好きな方いらっしゃればご連絡ください。

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On 8月 7, 2019
by hase
in けんちくーしごと, ひとって?

長谷守保建築計画

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