長谷守保 建築計画

2世帯の住まい2案


普段は1案づつ考えるのですが、状況的なこともあり、2案一緒につくりましたので並べてみましたが、両側には住宅が建て込んでいる敷地の中に、2世帯をいかに分けつつ、またそれぞれに気持ちよく住むことができるかという事で悩みました。
敷地の大きさや形状からも、物理的には上下に積むしか無いのですが、南道路側の間口が狭めで南北方向に長い敷地の中で、いかに明るく落ち着いた住まいとするかを考え、間口が狭いと考えるのではなく、奥行きが沢山ある!と前向きに捉える中で、南面のメインの窓にも少し引きをつくり、途中にコの字の小さな中庭をつくり、またそれぞれの室をスキップフロアでつなぐことで、伸びやかな感じになるようにしました。外観だけだと分かりにくいでしょうけれど。。
最近、ピラミッドなどの遺跡のように、何千年(ちょっと言い過ぎですが)後にも、骨格だけでも残っているような建築を目指したいと思っている中で、力づよくシンプルな骨格の中にうまく細かな生活がおさまるような設計を心がけています。必要な部屋を足していって、必要な窓を後でつけるような設計(そんなもの設計だとは思いません!)とは対極的な在り方が、在るべき姿だと思っています。
住宅という、細かな要求に応えなければならない建築にこそ、その細かな要求に振り回されないような骨格が必要だと思いますし、そんな意味で、安藤さんの住宅や小さな建築(大きいのは。。。)は好きです。と言っても、あんなに大胆にはなれないので、いかに生活の細かな事を満たしつつ、でもいかにそんな美しさを持った建築をつくるかで、悩む日々です。
そして、プランで悩み、なんとかプランができても次はそのプランの良さを殺さないように詳細に悩み、、とやっていると、住宅でも、年間に7、8件が限界で、それだけ1件づつ時間がかかるのと、設計料も頂かないといけなくなってしまうという事で、ご理解をお願いしています。
正直、もっと割り切った設計をし始めれば、倍くらい設計する事もできるんでしょうけれど、時間が半分になっただけ、質も相応に落ちてしまうと思うので、そういう仕事はしないようにしています。
なんて、この場を借りて釈明のようになってしまいました(^_^;)
でも、同業の若手でも、背に腹は代えられずか、割り切った仕事をしている事がとても多いようです。でもでも、魂を売らず、しばらく歯を食いしばって頑張らなければダメですよ〜〜

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On 2月 20, 2009
by hase
in けんちくーしごと

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