過去のない男

  • 2012.08.07
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フィンランドの映画。とても淡々としている中にとても人間味があり、なるほど評価される良い映画だ、と思いました。
暴漢に襲われて記憶をなくした男がある事から過去が分かり、というストーリーですが、見ていて、あっ記憶喪失でも言語能力って欠けないんだ、つまり言語って記憶ではないのか??などと思ったので、書こうと思いました(良い映画ですからオススメはします)
どうやら繰り返し訓練して得た記憶とそうでない日常のものでは、脳が対応する部位が違うから、そんな事になるらしい(簡単にしか調べてません)ですが、でも何千回と帰宅した家は忘れちゃうんだからなんだか良く分らないなあ、と少しすっきりしません。
脳の働きについて突っ込みたいのではなく、言葉って不思議というか、学習して積み重ねて覚えてきたはずが、実は全体として大きな構造を持っていて、僕らは知らない間にその構造に振る舞わされてしまっているというか、そして僕らはそれに余りにも無自覚過ぎるんじゃないか?というような。
今また面倒くさい本を読みかけているので、それとつながった感があったのでこんな事を思い書いているので、またその本の事は後日です。
でも、「過去」という概念がない人、つまりは記憶喪失に多くの人間が急になったとしたら、世の中大変な事になるという事を思えば、また人間のとても特殊な一面について考えさせられますよね。