竣工しました

  • 2015.04.17
  • BLOG

障害福祉サービス事業所「まぐねっと」外構だけ残っていた中で雨が続き、最後まで心配が続きましたがなんとか終わる事ができました。本当に考えさせられる事や新たな経験や、頑張って来られた関係者の皆さんへの感謝や、言い表せないほど多くの事が、1冊の本が書けるくらいにあります。
まず外観はも含め天気が良くない中撮ったのですっきりしませんので、合間を見て撮り直そうかな。


外形は単純な長方形ですが玄関周りの屋外部分を大きな軒下として取り込む事で気楽に近づき易い雰囲気と木製建具を使っても安心にしてあり、また開口を天井まであげる事で視線を内外つなげ、より親しみ易い感じになるように考えました。夕方に内部に照明をつけて撮ればもっと伝わるのですが^^;
エントランスですが内外天井は2800で杉板を張っています。右が店舗、地域交流スペース。
店舗、地域交流スペース内部です。入所者さんが作った美味しいお豆腐やパンなども売られるそうですので是非お立ち寄りください!東高校から西に少し行った所にあります。
平屋で大きいので中庭をとって内部が暗くならないようにしてありますが更にランマも開口することで、出来るだけ照明に頼らずに使って頂けるかと思いますが、省エネ技術云々の前に、やっぱりできるだけ設備を使わずに済む設計をするという事が必要だと思います。
プレイルーム、奥に食堂と厨房です。ランマの開口がつながっているのが分かります。
今回、設計も工事もとても時間が無い中で、それでも良いな、と思えるものをどう作るかを考えた時、形を複雑にしたり色んな要素を盛り込んだりする事でなく、シンプルでおおらかななルール、つまりここでは高めの天井をランマを通してつなげ、内部と内部、外部につながりが感じられる事で、決して人目を惹く強いデザインではなくても心地よく居られる場所ができるのではないかと思いました。ただその時「天井」は大切な部分なので手間でも杉板張を残し、軒先の雨樋も隠すという事だけは譲らずに残しました。
補助金物件なので市の検査や手続きなど慣れない事が多く、また木造の準耐火建築という少し特殊な構造のために手間もかかったり思わぬ事もあったり、終わってみれば良い経験ですが。。。
また普段は住宅スケールで、僕の想いをディテールまで込められる仕事が多いのに対し、今回は規模も大きい事も含め、そうはいかない事も多かったですが、何しろ今回の様々な状況の中での自分なりの精一杯ではありましたので、乗り越えるには能力を高めるしかないな、というのが実感でした。
さまざまな事に感謝しつつ、あとは入所者さんたちが気持ち良く時間を過ごして頂ければ、と思います。