新建築

  • 2016.05.02
  • BLOG

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こども園、幼稚園、保育所特集。で、木質のものが多かったですが、偉そうに言えるレベルじゃないですが、木材の美しさを分かっちゃないなあ〜。無垢な子供達にこそ、本物を感じて欲しいなあ〜と毎度のように思うのでした。

ちゃんと頭が回転している方なら、その「本物」ってなんやねん?と発して来るはずなのですが、もちろん唯一無二の、絶対的な意味での「本物」は神と同じように存在はせず、でも神と同じく、「的な」感覚を持たせてくれるもの、というのは存在すると思うのですが、それです。英語だとauthenticが近いように思っているのですが、訳すと「間違いないもの」。誰に聞いても、それ間違いないよね、と感じさせるものってありますよね。お寺も神社も教会も、一流のものであれば他文化の人が見ても感動すると思うんですが、それこそが本物。でも現代建物をつくる我々はほとんどが、そんな本物と今自分がつくっているものとが地続きだとは思っていなくて最初から本物を諦めているように見えるのですが、もちろん簡単ではないけど100%諦めてかかるべきではない、というのが持論です。そして諦めてない方がつくったものを見れば、それは何となく分かりますし一般の方にも伝わるのだと思ってます。

一方で、今回の特集のこども園たち、世の中で足りない足りないと言われているということはつまり、安易につくっても運営が大変だということ何でしょうから、建築としての理想を追求するというのも困難だから妥協の産物で仕方ないのか、と思ったりもしますし、お客が増える程儲かる商業施設ならいくらお金をかけても回ったりするという他方の現実もあるわけですが、でもやっぱり無垢な子供には本物を感じて欲しいし、それがまわりまわって文化度の高い国へとつながって結果観光や産業等も伸びるかもしれない、と考えてみたらどうか?と思ったりもします。

そんな事を考えさせられました。