新年/加賀〜金沢へ

  • 2021.01.08
  • BLOG


新年おめでとうございます。昨年後半は頑張って働いて疲れたのと、GoToがStopしたので逆に空いていてリラックスできるかな〜と急遽予約しまして。。
加賀市の二つの温泉宿に泊まり、一泊目のお風呂ですが、ほぼ貸し切りでゆっくりできたので、安くならなくても価値があったなあ〜と思います。
こちらはとても歴史のある宿で、器など、他にも見所が多く、いろんな意味で「文化」を感じました。

金沢まで脚を伸ばし、新しくできた谷口吉郎吉生建築館へ。なんでこの写真やねん、って感じですが、赤坂離宮和室別館を再現したものがあり、材と仕事、本当にすごかったです。
目の詰まった四方柾。4間ほど飛んでいました。というだけですごいでしょw それ以外も隅々までそんな調子で、でもその材や仕事が出しゃばらないデザインによって本当の品の良さが実現されています。

以前も行きましたが鈴木大拙館。客もまばらで、この建築の良さ、つまりある種の静寂を感じるというか、堪能できましたし素晴らしい建築なのですが、施設運営として、長期的に大丈夫なんだろうか?と心配になりました。
以前行った西田幾太郎記念館(安藤さん設計)も寂れてしまっていたし。。でも上記の谷口建築館が出来たように、金沢にとって谷口さんというのはとても大きな存在となっているのでしょうし、金沢は建築文化に対する高いレベルの取り組みをしてきていますので、きっと大丈夫なんでしょうし、羨ましい限りです。

また風呂かよ!ですが、ずーっと前に泊まってまた行きたかった無可有さんの部屋風呂です。名前の由来を調べていただければ分かりますが、ある種「引き算」の美学で統一された、なかなか稀有な宿だと思います。料理も美味しい。
そしてそれは、谷口建築もそうかな。何一つ主張しないんだけど、何一つ物足りなく無い。まあそれを設計するのは恐ろしく難しいんだけど、でも僕なりに最終的に目指したいところでもあります。
そしてそしてそれは、「欲」をかかない、ということなんだけど、たまにはこうやって一流のものに接することでそんなことを感じることもできると思うので、まあ良い旅でした。

焦らず急がず心を落ち着けて一つ一つ良い仕事を残してゆこう。そんなことを改めて思った年初でした。