住まいとお店。の現場

  • 2022.09.08
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上棟後屋根やサッシも付いてきまして年内には完成予定の、浜松の店舗併用住宅です。
写真の面は大きなガラスが入り、この垂木の天井面はそのまま仕上げになるので、出来上がりのイメージはそんなに変わらないのですが、この天井面に重さを感じさせずに内外、部屋間を繋いで見せる、というのが最近の仕事の共通したテーマでもあります。
従来の大工さん的な感覚だと、こんなスパン飛ばして、こんな細い材で大丈夫?と言われると思いますが、力の流れや金物補強など、慎重に設計と施工をした上で実現しているものですし、材が太ければ良いというわけでもないので、逆に、そんな材を太くして、田舎臭いですね〜と言い返してあげますw
でも田舎臭いのが悪いわけではないしそれがお好みなら良いと思いますが、木造で、浜松のように温暖かつ、敷地も広くて庭もしっかり確保でき、開放的に過ごせるような環境においては、このように気持ちよく開くべきだと、僕は思います。
一方で寒冷地や大都市のように窓があっても開けないような閉鎖的にせざるを得ない場所であれば、もっと「倉」のように力強く、閉じるような木造であっても良いのだと思いますので、一概にどちらが良いという話ではないです。
またその場合の「気持ち良さ」は例えると「撫で心地」の良さというか、緻密で異物が混じっていない感じだから撫で心地も良いのだと思いますが、建築においても、緻密で異物がないことで気持ち良さが得られると思います。だからこそ、無駄に太い構造材、源平や節が多く、乾燥で割れているような木材は、やっぱり遺物として排除したいと思っていますし、その上で、「ディテール」=緻密さをしっかりと作り込んでゆくことが大切なんだと思います。