夢の人質
昨日、ツイッターで建築家の大江匤さんが「夢の人質という言葉を聞いた。建築家志望の人間で人質のまま人生を終わる人間がいかに多いことか。人質だから給与も安くなる。建築周りでもっと人の役に立つことは、あるから視野を広く持つことが大切だ」と書いていた。
ちょっと普段思っている事と重なったので。
人間の歴史の中で、嫌でも、避けられず、人質のように生きるしかなかった方々は本当に沢山居たし、彼、彼女らは、逃げる事はできなかった。
でもこの夢の人質というのは、逃げれば逃げられるのに、自ら人質になっている。
それも人生だし、自ら選んだ道なんだから、と言えばそれきりだけど、でも僕は、夢が実現しないなら、早く人質から逃れた方が良いといつも思う。
どうも盲目的な人間が、僕らの世界には多いようで、でも、この世界で夢を実現するにはかなりの能力と努力を必要とされるのに、それが自覚できないまま夢の人質になってしまっている。
だから僕は、向いていなそうな人間には、早くこの世界を離れた方が自分のためだと正直に言うことにしている。
そう言われて気づくくらいならまだ見込みがあるけど、それでも気づかないくらい鈍感なままで夢を見ているのでは、本当に見込みはないのだが。。
最近、夜は眠くて読書が進まないんだけど、でも良書には、自分を圧倒してくれる何かがあります。
圧倒されることで、自分の至らなさに気づかせてくれる。
なのに本も読まずに夢を見ているヤツらなんて、単なる自慰にすぎないと。
ま、それで良ければ何も言う事ないけれど。
僕もまた精進しなければ。。でも日曜に身内が沢山くるので接待の準備もしなければ。。
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まずは、有る言葉が大切と思うとき、発した人間によってより重要性を帯びる場合とそうでない場合があると思いますが、今回は後者でして、大江さんたたまたま拾って来た言葉に僕がひっかかったのです。ということで大江さんへのコメントは差し控えます(笑)まあもちろんかく言う私も、小さいながらも夢見る若者に支えられて来ているわけですが。
「笑う住宅」は以前読みましたが、石山さんは夢としてなんでしょうか??何となく安易な体制へのアンチとしての存在のような気がします。あの世代って、多分まだ社会というものを信じていて、学生運動とかで社会が変わりうると信じていたんでしょうけれど、僕ら以降の世代はそんな事信じていなくって、なるようにしかならないんだから、そんな大きな事語っても仕方がないと思っているような節があると思っています。が、僕は社会は変わるとちょっと信じてますが。
だから最近の世代はちょっと迫力が足りないと僕は感じてしまっているのかもしれません。
あと、一流の建築家は本は読んでると思いますが。。藤森さんの読んでいる量が恐ろし過ぎるだけではないかと。
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こちらこそいつも良い刺激頂いています。
人間全て訓練次第ですから、難しいお題を頂けて幸いですので、今後ともお願いします。
最近は新居に惚けて読書不足ですので反省すべきですが、まあ読書する事も含めて、常に何かを考えている事だけが大切ですよね。
新しい環境で、(酒を飲みながら(笑))考えさせられる事が何かとあり、それもつくってみて良かったと思います。
ついつい、今の若い世代は、とか言ってしまう世代になってきてしまいましたが、でも基本的には僕は、人間は白紙で生まれ、その時代、その環境に染められざるを得ないというスタンスなので、世代や個人を責めるべきではなく、そうさせた背景をこそ知るべきだと常に思ってはいます。
書いて頂いた通りの世の中の遷移の中で様々な価値観も変わらざるを得なかったわけですよね。
でもそこで、trsgrのような知が、その変わらざるを得なかった理由を教えてくれるわけです。
さっき書いた磯崎さんのとかぶるのですが。。