上棟しました

  • 2017.03.10
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昨日上棟でしたが、空間の骨格はもう感じられ、イメージ通りとても伸びやかな感じです。

リビングからロフトまで垂木が9mほど伸びてゆくのですが、スパンも大きく、垂木はサイズも大きめでさらにピッチを1/2で入れているので、これだけで面が出来ているように見えます。また杉の赤の色の濃いめのものを揃えるようにお願いしたので、120年の丸太から取ったそうです。製材は確かに大変でしょうし、もちろん金額も上がりますが、100年以上の丸太、というのは実際はたくさんありながらも、伐り出したり製材するのが大変な割にその金額で買ってもらえないので、という理由だと思いますが、放置されて、もっと若い丸太から伐られている。地球温暖化の観点でも、動物と同じで、若い木の方が活発に二酸化炭素を吸うけど老木はそれほど吸わないそうなので、そんな意味でもよろしくはないですよね。それに大きな丸太の材の方が美しいし、長持ちもします。そんな思いでこの垂木を設計しました。

また、木造というのは鉄骨に比べるとどうしても材が太く、無骨になりやすいのは宿命ですが、今回はできるだけそうならないように、つまり、ミース的な美学をいかに木造で実現するか、というのを自分なりに追求してみまして、いつものデザインとは方向性は違いますが、これはこれでとても気に入っていますので、完成が楽しみです。

向かいに井伊谷宮と川が流れる、とても伸びやかな敷地に相応しい、派手さは全くないけど、本当に贅沢だな、と感じられるものができると思います。