上棟しました/二つの中庭がある家

  • 2018.05.14
  • BLOG

木造住宅ですが、なんだか普通のプロポーションではないのはお分りでしょうか?? そう。長くて低いのです。

しばらく前に模型は載せたかと思いますが、ぱっと見はとてもシンプルに見えるのですが、そのためにも構造的にいろんなことをやっており、プレカットという、構造を加工するための図面の検討や打合せはすごく大変でして、間違いはないかと少し不安もありましたが、問題なく構造体が立ち上がりました。でも大工さんたちはやはり大変だったようです。中庭があるので外形がかなり大きく、手間も(コストもですが)かかるので、やっぱり贅沢な建て方なんだなと改めて思います。

特殊な外観、特殊なプラン、だと思いますが、動物も、特殊な環境では特殊な形態、生態だったりするように、この敷地にはこの形しかない、と思えるから、こうしたのだ、ということだし、普通のHMさんなら、奥に2階建を建てて、手前は無駄に広い庭なんでしょうし、それが「普通」と思われているのかもだけど、この敷地にはそんなプランは不適合で、動物なら生き延びられない、ということなのだと思います。

その具体は、また改めて書きますが、まずは、設計というのはある種の「必然」つまり、「これしかない!」を追求することであり、そしてその形は世の中の「普通」から見れば特殊かもしれないけど、これこそが「最適化」であり、世の中の「普通」は単なる「紋切り型」つまり、作る側「これしかない!」の努力を怠っているだけだ、ということだと、僕は思います。だからそこで育ったお子さんは、特に愛着もなく、その家は潰すでしょうね。