テレビボード

  • 2018.04.17
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先日の竣工写真でチラッと紹介しましたが、結構気に入ってまして、改めて紹介です。

うちには USEDのデンマークの脚付きのサイドボードがあって、シンプルだけど深みのある(古いためでもある)感じが気に入っているのですが、今回含め今まで何度かデザインして納めさせて頂いて来たものはオークの無垢で作ってあり、良くも悪くも重厚感が出るのですが、素材が否応無く重いのだから、もっと素っ気ない、寡黙なデザインにしたいなあ、と思っていた結論としてデザインしたのがこれです。

一つは、無垢板ですか普通「木口」が出ますが、木口というのは見て美しいものではないので、建築の世界でも、できれば出さないようすることが多いかと思いますし、僕もできる限りそうしているつもりですが、今回は一切見えないようにしました。が、そうしながらも、それぞれの扉が開けられ、かつ中央上部は機器類が入り表示が見える必要があったりするので、細いスリットとして、実は上の細い扉はフラップアップして天板下に収納できるようになっています。

開けるためのつまみや彫り込みも見えないので、木の塊(普通なら木口が見えるがそれも見えない)というより、切り出された石の塊と言った方がイメージに近いですが、横たわっている。寡黙に。というイメージです。

作ってみて思ったのは、ちょっと色の濃い目の杉赤身の柾目材でこれを作ったら、もっといいんじゃないかなあと。一枚板では大変なことになりますが、このオークも接ぎ板ですから、何枚か柾目の板を上手に接げば、一枚板のように見えると思うので、是非やってみたくなってしまいまして、なんなら、うちのUSED売って、作っちゃおうかな、なんて真剣に考えてます。

通常は設計させて頂く流れでこのように納めますが、価値観を分かっていただけるなら、家具(ウェグナーなどの家具も扱ってます)だけでも対応はさせて頂けるかと思います。