長谷守保 建築計画

軽井沢ー吉村順三建築


軽井沢に建築を見に行ってきました。
未明出発深夜帰宅という強行でしたが(^_^;)
まずは吉村順三さん編。
八ヶ岳音楽堂。
周囲の山並みに呼応したような大きく少し動きのある大屋根の下には、大きな木製建具による抑えられた軒下空間と、内部(ガラス越しに見ただけですが)のホール空間がおおらかに、肩肘張らずに、自然と包まれるような空間でした。
大きな屋根が、沢山の人々が音楽というもののために集うための「場」を、とても自然に生み出していて、在るべくして在る空間、という、やはり吉村さんだなあ。。
次が今回のメインであった、脇田邸(この日だけ内部公開をしていましたので)です。
くの字に折れた平面が、食卓のあたりで奥行きを深くしていて、写真の通り、洞窟から外界を眺めるような、とても落ち着いていながらも、清々とした気持ちになれる場所で、やはりここが脇田さんの定位置だったそうです。
平行な壁面がない、吉村さんにしては不思議な形の平面でしたが、ここに座ると、なぜそういう平面にしたのか、納得させられたような気がしました。
また、障子を全て閉めた写真は、やはり日本の空間!!って感じでしたが、幻想的なんですね。
光がとても上手に導かれる建築は世界にもいろいろありますが、日本の障子越しの光というのも、最高位に感じられます。
また、天井や軒などの、高さがメリハリをつけながらも、抑えるところは抑えられ、また、大きな窓の一方で、壁で囲まれたり、適度に暗い空間が、この住宅をとても親密なものにしていました。
次に軽井沢の山荘を外観だけ遠目に。(是非中を見たい建築です)
吉村さんは、余り外観から建築を発想されない方だと思いますが、アプローチからのこの外観が絶妙な顔をしていると思いました。
雨戸が相手、中に人の動きが見えたなら、さらにとても生き生きとした建築に見えるだろうなと。
本当にこじんまりとした建築なのですが、こんなに濃密なものを感じられた小さな外観は初めてで、自らの山荘に込めた、深い想いが伝わってくるようです。
と、まずは吉村さん編でした。
あ、、この場を借りて、吉村さんは、もちろん住宅を設計している身としては気にはなっていたのですが、今工事中のAb邸の施主さんが、設計を依頼して頂いた時に、吉村さんの建築がとてもお好きで、そんな想いを聞かせて頂いたのがきっかけで、さらに興味が深まり、多くのことを吸収させて頂いています。ありがとうございました。

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On 12月 1, 2007
by hase
in けんちくーみる

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