長谷守保 建築計画

素直に〜


設計中の住宅ですが、今まで、敷地に斜めに配置したり、十字形のプランだったりと力んだ感じのプランを考えていましたが、敷地に対して素直に配置した2プランをつくって打合せです。
どんなプランであれ「開くべき方向に素直に開く」べきだというのが基本としてあって、なかなか素直に開けないかなと思うとちょっと曲げてみたりするのですが、中途半端に曲げたり回したりしても、どれだけ良くなるだろうか??というのもあって、今回はそんな気持ちで素直に南に向かって開き、大きな屋根とバルコニーをつけています。
日本の宅地というのは基本的には、素直に南に開いたプランをつくるために作られているようにも思いますが、でもその当たり前さが、何となく平凡に思われて、世の中意味の分からないデザインが氾濫してしまっている訳ですが、やっぱりその当たり前さ、というのは日本という風土で、先人たちが、何百年、千年とかけて残してきたエッセンスのようなものなので、やっぱり本質が分かっていないような設計者が軽はずみに無視すべきではないんだろうと思います。
と、こんな当たり前のような事は多くの設計者が思い、語っていると思いますし、ある程度簡単に真似もできてしまう事なので、大切なのは、その上でどこまで心に伝わり、残るような建築を追い求められるかということだと思います。
世界遺産のような建築たちは、多分同じような価値観や形でつくられたものが他にもいくらでもあった中で、やっぱりどこかにより高い「質」をもっていたからこそ、千年以上も残されて、新たに価値を見つけられているんだと思いますし、次元が違う!と言う事なかれ、僕たちの仕事もそんな建築たちと同じ地平にあるはずだと信じて頑張らないと、千年の後に、僕たちの時代が建築不毛の時代と言われてしまうのだと思います。
ところで、新年度ですね。うちも新しいスタッフも増え、気持ち新たに頑張っています。

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On 4月 4, 2009
by hase
in けんちくーしごと

長谷守保建築計画

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