長谷守保建築計画

竣工写真-Ty

無事竣工しました。代々お住いの土地で、既存の立派な庭や倉という歴史に向かい合いながら次の世代へとしっかりと渡すことができるような質の住まいを目指しましたが、白紙のような更地に作ることを考えると、随分いろいろと手間もかかりましたが、それだけの価値はあったなあと感じています。

地域性もあり、瓦屋根として、道路からは落ち着いた雰囲気としています。

アプローチを回ってくると、屋根が跳ね上がって、かなり違った印象になります。2階の寝室などにも南面の日当たりを確保しながら、瓦屋根をどうかけようか、随分悩みました。

一番高いところにロフトと窓があり、実はそこから浜名湖が見えるようにしたかったのもあり実はこの屋根の形にしたのでもあります。
また手前の土地もお持ちの部分なのでこちらにもっと寄せたり延ばしたり、ということもできたのですが、既存の庭とアプローチの関係で、この配置に落ち着きましたがプランでも施主さんと随分悩んだ結果でした。

「住む」というのはその土地に落ち着く事で、だから本当はこうやって代々その土地に落ち着いて、また次の世代に引き継ぐ事で、よりその落ち着きも増すと思うので、そういう意味で理想的だなあと思いました。
人間の心の安定は、周囲にずっと変わらない何かがあって、自分が自分であると思わせてくれる事だと思うので、「記憶」というものは住まうことに本質的に不可欠なものなのです。
大変でしたが大変良い経験をさせていただきました。

LDKの奥に和室があり、それぞれの方向に窓と、2階に屋根下の空間が繋がってゆくので、いろんな方向に視線が伸ばせて気持ち良いです。

南の窓の向かいに既存のお庭と倉があり、時の重さを感じさせますが、多分安っぽい作りだと負けてしまうのですが、決して負けてはいないと思うのは、やはり素材とデザインの力なのだと思います。

2階は寝室と子供室が自由に間仕切ることができ、共用のテーブルの下に沢山の本棚もありますが、ここで読書やお勉強をするのも気持ち良さそうです。

と、なかなかおおらかな空間の作りになったと思いますが、代々住まれて来られた広く恵まれた環境、という前提の特殊例でもありますが、せっかくなのでそれを最大限活かしたかった結果でもあります。

共有:

  • 共有
  • Tweet
  • メールアドレス
On 2月 5, 2018
by hase
in けんちくーしごと, 未分類

長谷守保建築計画

〒432-8014
静岡県浜松市中区鹿谷町12-2
TEL : 053-482-7320
hasem@hase-a.com

ご依頼と設計料

長谷守保建築計画にご依頼を検討されている方へ、業務フローおよび設計料をこちらに記載しておりますのでご覧ください。

⇒ ご依頼と設計料について

Content

  • HOME
  • PROFILE
  • WORKS
  • POLICY
  • FURNITURE
  • NEWS & BLOG
  • CONTACT

Menu

  • BLOG (1,215)
    • けんちくーかんがえる (51)
    • けんちくーしごと (456)
    • けんちくーみる (56)
    • けんちくーよむ (200)
    • そのた (32)
    • ひとって? (79)
    • みるーよむーかんがえる (254)
    • イベント (40)
    • プロフィール (1)
    • 住まいをつくるとは (17)
    • 家具とデザイン (15)
    • 浜松のこと (60)
  • NEWS (4)
  • 未分類 (27)

Archive

Posts

  • 施工者さん募集? 2021-02-25
  • マルクスの逆襲/三田誠広 2021-02-17
  • 草薙体育館、日本平夢テラス 2021-02-03
  • 国家/プラトン 2021-01-23
  • 人新世の資本論 2021-01-09
  • HOME
  • PROFILE
  • WORKS
  • POLICY
  • FURNITURE
  • NEWS & BLOG
  • CONTACT

© Copyright 2015 長谷守保建築計画

loading キャンセル
投稿を送信できませんでした。メールアドレスを確認してください。
メール送信チェックに失敗しました。もう一度お試しください。
このブログではメールでの投稿共有はできません。